周期のあるバカッター騒動、なぜ人は不適切動画をアップしたくなるのか


最近、アルバイト店員による不適切動画、いわゆるバカッターと呼ばれる投稿が相次いでいます。

くら寿司、セブンイレブンといった大手チェーン店で起きています。

昔からあるバカッター騒動

インターネットはだれでも情報が発信できる時代です。

そのため、こういった動画もある種の”おもしろ動画”の一つとしてアップされることが多いです。

2000年以降のインターネット時代に、こういったバカッター騒動は、これまで自分の記憶では3回ありました。

1度目はテラ盛りの豚丼騒動です。調べてみたら2007年でした。当時はツイッターはまだ日本では大きな盛り上がりを見せてない時期でして、動画はニコニコ動画に投稿されました。

2度目は2013年に盛り上がりをみせた、いわゆるバカッター騒動です。これによって大きな騒ぎになり、閉店を余儀なくされた店舗もありました。Twitterをメインとし情報は拡散していきます。

3度目が今回です。バイトテロ、というような言い方もするそうです。

利用されるSNSもニコニコ動画、Twitterと変遷を遂げていますが、今後はインスタグラムなどでも起きるかもしれません。

抑えきれない承認欲求と自己顕示欲

この背景にあるのは、まさしく承認欲求と自己顕示欲以外のなにものでもありません。

それをやる行為だけではなく、動画で撮影し、それをSNSに投稿する、というところまでがセットになっているのが特徴です。

危ない運転をネットにアップし逮捕される人もいますが、これもこういったものと同じです。

今やインターネットで、個人が全世界に向けて情報を発信できる時代です。

ただここで重要なポイントの一つが、動画をアップしてしまった店員が、全世界へ向けてアピールしようという思いでその動画を投稿したか、ということです。

もしかしたら、相互フォローしている仲間内だけに向けた動画だったのかもしれません。こんなにも拡散されるとは思わなかったかもしれません。

ここに、インターネット、SNSの難しい側面が見え隠れします。

2013年ごろのバカッター騒動のときにかなりの社会問題となりました。企業も明日は我が身とみなさん感じたでしょうが、今回も防ぐことはできませんでした。

高額賠償をバイトに請求する可能性があるという報道もありますが、この辺りも含めてどう決着をつけることになるのでしょうか。

今の若者だけではない

今の若者が承認欲求と自己顕示欲が多いのかという話ですと、そういうわけではないと思います。

今は、そういったものを吐き出すためのツールがすぐ手元に存在しているということです。

昔はインターネットがなかったので、吐き出すことができなかったわけです。

なのでその矛先として、盗んだバイクで走り出したりしたのかもしれせんが…どうなのでしょうね。その時代を生きてないのでよくわからないです。

ただ、バイト先でバカみたいなことやって遊んでた人は昔からいたはずです。それが表にでるか、どうかという話です。

承認欲求と自己顕示欲はだれにでもあります。それらはある種の煩悩の一つではありますが、自分の考えとしまして、悪いものだと切り捨てる必要はないものと思うのです。

あくまで僕らは俗世の中で生きているわけですからね。

周期のあるバカッター騒動

これまで騒動を起こした年齢層をはっきりと把握できているわけではありません。バイト従業員としか報道されてないものもあり、もしかしたら40代50代でもやっているかもしれません。

ですが、パッと見る感じですと、大学生くらいの年齢層が多いようにも感じます。

こういった騒動は、つまりアルバイト店員のモラルという事件はわりと頻繁に起きています。ただ、動画や写真を中心に爆発する傾向は5年、6年おきに起きているように思えます。

大人は時間がゆっくり進みますが、子供の5年、6年というのは、まさに人生の半分くらいを占めると錯覚するほどの長い時間です。こういった騒動があっという間に過去のものになってしまうのかもしれませんね。

おそらく、こういった騒動ももう少し続くことになるでしょう。なにかインターネット以外に承認欲求と自己顕示欲を吐き出せる場所ができるまでは。