地球上の最強の生命体、〇〇がすでに月面へ到達していたというロマンのある話


「あったかいんだからぁ♪」で一躍知名度が上がったクマムシですが、実は同じ名前の生命体が存在します。

あまり知られていませんが、このクマムシ、調べてみるとなかなかの生命で、驚きです。

そして、このクマムシが月面へという興味深い記事もありました。

「最強の生命体」クマムシ、月面で生息も 月に託した人類再生計画 – ライブドアニュース

なんかSF映画のような話ですが、面白いですね。

最強の生命体

まずは、このクマムシについて調べてみましょう。

このクマムシは、文字通り熊虫からきている名前です。形がクマに似ている虫ということでクマムシなのですが、いわゆるカブトムシやテントウムシのような”昆虫”ではありません。

緩歩動物(かんぽどうぶつ)と呼ばれるピンとこないカテゴリーに属する生命体です。

緩歩動物は体長は50マイクロメートルから1.7ミリメートルというとても小さな生き物です。

クマムシの写真は検索するとでてくるので、興味ある人は検索してみてください。ちょっと気持ち悪いかもしれません。なんか富樫先生の漫画にでてきそう。

驚くべきはその耐久性で、Wikipediaにはこちらについてわかりやすく記述されているので引用します。

  • 乾燥 : 通常は体重の85%をしめる水分を3%以下まで減らし、極度の乾燥状態にも耐える。

  • 温度 : 151℃の高温から、ほぼ絶対零度(0.0075ケルビン)の極低温まで耐える。

  • 圧力 : 真空から75,000気圧の高圧まで耐える

  • 放射線 : 高線量の紫外線X線ガンマ線等の放射線に耐える。X線の半致死線量は3000-5000Gy(ヒトの半致死線量は4Gy)

これは地球上の生命体としてはトップレベルの耐久性です。こういった耐久性もあり、海中から山間部まで、あらゆる環境で生息可能です。

このクマムシのすごいところは、この「乾燥」の項目にもあるように、極度の乾燥状態でも耐えられることで、乾眠状態というモードへ移行できます。

この乾眠状態は乾燥わかめのように、水をかけるとまた復活するのですが、すでに10年以上たっても乾眠状態から復活し動き出したという事例もあります。理論上は環境によっては半永久的に乾眠状態を保つことができる可能性もあります。

さらにこのクマムシ、DNAもなかなかおもしろいことになってまして、調べてみると多くの種類のDNAが混在していることがわかりました。

メインは細菌ですが、ウイルスや植物のDNAまで取り込んでいます。こういった能力が過酷な環境でも生き抜く能力を与えたのではないかと言われています。

クマムシが月面へ

このクマムシですが、月面へたどり着いたという記事がありました。

イスラエルの探査機「ベレシート」に乗せられたクマムシは、月面で衝突事故を起こしてしまいました。しかしこの探査機にクマムシが数千匹乗せられていることがわかりました。

はるか数千年、数万の時を経て、このクマムシを宇宙人が発見し復活させることもできるかもしれません。

この探査機には地球に関する3000万ページ分の情報を記録したディスクや、人間のDNAサンプルなどが搭載されていたということで、実際にどうなるかは別としても、なかなかロマンある話です。