宇宙ステーションで空気漏れ!?ISSの酸素事情と「汗と尿から空気を創る」驚きの循環システム


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

こんにちは。今日は、宇宙に関する少しドキッとするニュースがありましたのでご紹介したいと思います。

ISS(国際宇宙ステーション)で空気漏れ、宇宙飛行士が一時退避

ISS(国際宇宙ステーション)で空気漏れが確認され、安全確保のために宇宙飛行士たちが一時的に特定の区画へ退避した、というニュースです。
(※事実確認の補足:ISSでは微小な空気漏れは過去にも何度か発生しており、その都度、原因箇所の特定や補修のために飛行士が他のモジュールに一時退避する措置が取られています。今回も重大な事故には至っていませんが、宇宙という極限環境においては非常に慎重な対応が求められます。)

宇宙ステーションで空気が漏れるって、めちゃくちゃ怖い話ですよね。
アニメの『機動戦士ガンダム』などでも、巨大なスペースコロニーで空気が漏れるパニックシーンが描かれたりしますが、現実に起きていると考えるとゾッとします。

私たち地球に住んでいる人間は、普段「空気がなくなる」ことなど考えもしません。しかし、宇宙や潜水艦のような閉鎖空間では、文字通り「死活問題」です。
今回は幸いにも無事に対応できたようですが、このニュースを見て、ふと疑問に思いました。

「そもそも、宇宙ステーションの空気(酸素)って、どうやって調達しているんだろう?」

人間が呼吸をして酸素を吸い、二酸化炭素を吐き続けていれば、いつかは酸素がなくなってしまいますよね。そこで、ちょっと気になって調べてみたところ、主に「3つのやり方」があることがわかりました。とても面白かったので、皆さんにもシェアしたいと思います。

宇宙で「空気」を作る3つの方法

① 水を電気分解して「酸素」を作る
これが一番メインで、そして一番驚いた方法です。
水(H2O)に電気を流して、酸素(O)と水素(H)に分解します。そこから発生した酸素を呼吸用としてステーション内に放出するのです。

では、余った水素はどうするのでしょうか。
なんと、飛行士が吐き出した「二酸化炭素(CO2)」と、余った「水素(H)」を化学反応(サバティエ反応など)させて、再び「水(H2O)」を作り出すのです!そしてその水をまた分解して酸素を作る…という、見事な循環システムが出来上がっています。

さらに驚きなのが、電気分解するための最初の「水」はどこから来るのかというと、宇宙飛行士たちの「汗」や「尿」を集めて高度にろ過して作ったものだそうです。
つまり、みんなの尿や汗から作られた酸素を吸って生きているということになります。もちろん完璧に清潔な状態に処理されているのですが、理屈を知ると「すごい世界だな」と感心してしまいます。

地球では植物が光合成で酸素を作ってくれますが、狭い宇宙ステーションでは植物の代わりにこの化学的なリサイクルシステムが命を支えているのですね。

② 地球から補給船で運ぶ
2つ目は、シンプルに地球から運ぶ方法です。
私たちが普段吸っている空気は「酸素約20%、窒素約80%」で構成されています。酸素は先ほどの水のリサイクルで作れますが、「窒素」はどうしても宇宙空間でリサイクルして増やすことができないため、定期的に地球から運ぶ必要があるそうです。

補給船に窒素や酸素の高圧タンクを積んで打ち上げ、それをステーション内へ補充しています。
ロケットの積載量には限界があるので、かさばる気体のタンクを運ぶのはコストもエネルギーも大変なはずですが、命に関わるものですから食べ物と同じくらい優先して運ばなければなりません。

③ 緊急用の「固体酸素発生キャンドル(SFOG)」
最後は緊急用の方法です。私は今回調べて初めて知ったのですが、火をつけて加熱すると化学反応で大量の酸素が発生する「固体のキャンドル」のようなものがあるそうです。

実はこれ、旅客機(飛行機)の緊急用酸素マスクと同じ仕組みなのだとか。
飛行機の酸素マスクは、どこかに大きな酸素タンクがあってそこからチューブで繋がっているわけではなく、各座席の上の装置内で化学薬品を反応させて、その場で酸素を作り出しているそうです。これも初耳で、「そうだったんだ!」と驚きました。

「当たり前」のありがたさと宇宙の過酷さ

日本に住んでいると、蛇口をひねれば水が出て、息をすれば空気が吸えるのが当たり前です。
しかし宇宙では、汗や尿をリサイクルし、地球からタンクを運び、化学反応を利用して、やっとの思いで「空気」と「水」を維持しています。

そう考えると、今回の「空気漏れ」というニュースがどれほど恐ろしい事態なのかが、よりリアルに想像できますよね。
もちろん宇宙飛行士の方々は厳しい訓練を受けているのでパニックにはならないでしょうが、本当に過酷で凄い世界だなと改めて感じました。

今日は、ISSの空気漏れのニュースから、宇宙ステーションの「空気の裏事情」についてお話しさせていただきました。