これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです。
音声は stand.fm の「音楽&テクノロジー雑談」でお聴きいただけます。
昨夜、Xで粗品さんがスポニチに対してとても怒っているという話題が流れていて、印象的だなと思いました。
詳しいやりとりまでは分からないので、本当かどうかは定かではありません。
ただ、年末の番組の企画を、粗品さん自身が発表するよりずっと前にスポニチが出そうとしていて、それに怒ったという見え方だと僕は受け止めました。
この回では、そこから考えた、個人がメディアになるということについて話しました。
先に自分で出せる時代
これまでは、週刊誌やスポーツ新聞といったメディアが特ダネとして公式発表の前に報じることは、よくあることでした。
そして、先に出てしまいそうだとバレたタイミングで、それなら公式から先に出してしまえ、という動きができるのは、インターネット時代の今だからこそだと思います。
以前にもあのちゃんがバンドの発表をXでしていましたが、あれも今の時代ならではだと感じます。
インターネットが開通してから、四半世紀ほどが経ちました。
その間に起きた大きな変化は、個人がメディアになったことだと僕は思っています。
個人が、スポーツ新聞やテレビ局と同じ機能を持つようになったということです。
同じ力を持つかどうかは人によりますが、機能としては同じものを持っています。
これは歴史の中で、かつてはありえないことでした。
週刊誌やテレビの役割はどうなるのか
芸能人のようにフォロワーが多く、影響力の強い人は、メディアとしての力も強くなります。
テレビの力が弱まっている面もありますが、ちょっとしたテレビ局や週刊誌レベルの影響力であれば、すでに個人でも十分に発揮できる状況です。
そうなると、週刊誌やテレビの役割は何なのか、という問いが出てきます。
社会への批判という役割もあるでしょうし、本当の意味での特ダネを、取材して届けることがより求められていくのだと思います。
ただ、今はコンプライアンスも厳しくなりました。
昔は被害者や芸能人を追い回すような取材もありましたが、最近はそれも良くないという空気が漂い始めています。
昔のようなやり方はもうできないと思いますので、そのうえで個人が大きな力を持つのは、週刊誌やスポーツ新聞のようなメディアにとって本当に大変だろうなと思います。
アルゴリズムが生む細分化と歪み
では、この先マスコミが急に強くなる未来があるかというと、僕にはあまり想像できません。
むしろメディアは細分化されながら、集約されて、ひとつのメディアのような形になっていくのだと思います。
そこにアルゴリズムが加わると、特定のニュースだけはしっかり届き、興味のないことは一切届かない、という形にもなっていきます。
日々強化されるSNSのアルゴリズムの中で、この傾向はより強くなっていくだろうと感じました。
今回は芸能人だったので、初動から大きなバズになりました。
けれど、影響力のない一般の個人でも、アルゴリズムの力によって同じことが起きるようになります。
ブログのように個人のメディアは昔からありましたが、そこにアルゴリズムが乗ると、思わぬものにものすごい力が集まります。
完全に無名な人が、テレビ局と同じレベルの影響力を急に発揮してしまうことがあるわけです。
すごいと言えばすごいですし、怖いと言えば怖いことです。
ここには歪みが生まれているようにも感じていて、少し気になっているところです。
粗品さんの件について、どうこう言いたかったわけではありません。
個人のメディアというあり方が変わろうとしている、と改めて感じたので、今回お話ししました。