これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

こんにちは。今回は、新幹線に新たに登場する最上位クラス「Supreme Class(スプリームクラス)」に関する話題と、そこから見えてくる日本の富裕層向けビジネスについてお話ししたいと思います。

YouTubeなどの先行体験レビューを見て、この新幹線の新しい個室サービスに驚かれた方も多いのではないでしょうか。

超富裕層をターゲットにした新しい移動体験

新幹線といえば、出張や旅行で多くの人が利用する身近な交通手段です。少し贅沢をしたい時にはグリーン車を選びますが、グリーン車といえども座席の幅が少し広くなる程度で、基本的には「一般の乗客と同じ空間を共有する」という点において庶民的な枠組みの中にありました。

しかし、今回登場するスプリームクラスの完全個室(Cabin)は、その概念を根本から覆します。ファーストクラスのような最新型のシート、専用のお菓子や飲み物のサービスなど、周囲の視線や音を完全に遮断して、プライベートな空間を維持したまま移動することができます。

「到着する時間は普通の座席と変わらないのに、なぜそんなに高いお金を払うのか」と疑問に思うかもしれません。しかし、世の中には「移動時間にどれだけお金を払ってもいいから、他者と完全に隔離されたプライベートな空間と最高のサービスが欲しい」と考える超富裕層や要人、トップビジネスマンが存在します。海外からのインバウンドVIPや、中東などの王族クラスの要人が来日して移動する際、これまでの新幹線のグリーン車では彼らの求めるプライバシーやセキュリティの基準を満たせていなかった可能性もあります。

日本のサービス業における「スーパーVIP」への対応

このスプリームクラスの導入は、日本のサービス産業全体が抱えてきた「超富裕層(スーパーVIP)向けのサービス不足」という課題に対する一つの回答だと考えられます。

これまで日本は、世界的に見ても「中間層」が分厚い社会だったため、ビジネスのターゲットも自然とその中間層や、少しお金を持った小金持ち層に合わせられていました。ホテル業界などを見ても、日本企業の展開する高級ホテルは素晴らしいホスピタリティを持っていますが、海外の外資系超高級ホテルが提供するような「桁違いのVIP向けスイートルームや専用サービス」と比較すると、そのスケール感や価格帯において上限が低く設定されている傾向がありました。

しかし、世界的に見ると貧富の格差は拡大しており、莫大な資産を持つ超富裕層が世界中を飛び回っています。ビジネスの観点からすれば、薄利多売で多くの中間層を集めるよりも、一人のスーパーVIPに対して極上のサービスを提供し、高額な対価をいただくというモデルが非常に重要になってきています。

これまでのグリーン車は、少し背伸びをすれば手が届く「プチ贅沢」として重宝されてきましたが、本当に他者と隔離されたい超富裕層にとっては少し中途半端な存在だったのかもしれません。今後、スプリームクラスのような最上位サービスが定着していけば、新幹線のクラス分けはより明確になり、ターゲット層に合わせた棲み分けが進んでいくでしょう。いつか僕たちも、特別な記念日などにこのスプリームクラスに乗って、極上の移動体験を味わってみたいものですね。