最近読まれている記事

スポンサーリンク

QUESTIONより:「やりたい音楽」「やってほしい音楽」「やるべき音楽」


QUESTIONより

ものづくりを生業にしています。最近自分の作りたいものと世間のニーズに乖離がある気がして悩んでます。 彩雨さんは自分の作りたい音楽と求められてる音楽が違うなと思うことありますか?またそのようなときどうされてますか?


たぶんバンドマンにもいろいろな人がいます。

世間で流行っているものをひたすら研究し、世の中に刺さる音楽をやりたい人。

自分の好きな曲だけを、たとえ売れなくてもやり続ける人。

どちらも正解です。

スポンサーリンク

音楽を作るバランス

これはバンドではなく、自分一人だけの考え方と思ってください。

自分の場合は、音楽は三つのバランスで作っています。

「やりたい音楽」「やってほしい音楽」「やるべき音楽」の三つです。

「やりたい音楽」というのは、そのまま文字通り、自分のやりたい音楽をどんな状況であろうとやることです。それがたとえ世間からもファンからも受け入れられなくても、やりたい音楽をやるということです。

「やってほしい音楽」というのは、ファンやクライアントに求められる音楽をやるということです。例えば摩天楼オペラのように長くやっているバンドは、ファンの方や周りの大人たちも”摩天楼オペラはこうあるべきだ!”というイメージがあると思います。そういうイメージに沿った音楽を作ります。いわゆる世間のニーズというのもこれにあてはまるかもしれませんが、世間のニーズというのは自分はあまり深くは考えないようにしています。ニーズは後から生まれるものですから。

「やるべき音楽」というのは、自分がどうこう、ファンがどうこう、売れ行きがどうこう、というのも頭にいれつつの、この21世紀で自分が生きているわけで、この音楽の歴史にどういう作品を自分が残すべきか、ということです。

「やりたい音楽」=「やってほしい音楽」=「やるべき音楽」であることが当然じゃないか!!「やりたい音楽」だけをやるのがいいに決まってるだろ!!世間の流行をもっと勉強しろよ!!売れる気あるのか!!ふざけんな!!!というような意見もあるかもしれません。

その三つが完全一致していることがベストと昔は思ってましたが、実は最近はそれはあんまりいい状態じゃないなと思うんです。あまりにも一致しすぎると他のものが見えなくなるし、ずれたときの精神的なダメージがでかいわけです。なんといいますか、いろんな意味で先がないんですよね。

この「やりたい音楽」「やってほしい音楽」「やるべき音楽」がどれか欠けてもダメだし、偏りすぎてもダメです。これまでの作品は自分の中でいいバランスで仕上げていっているつもりですね。曲を作ったとき、アレンジをしたとき、これが本当にやりたい音楽なのか、やってほしい音楽なのか、やるべき音楽なのか、そのすべてを十分にクリアできているものが、自分の中でのOKサインでもあります。

逆に言えば、「やりたくない音楽」「やってほしくない音楽」「やるべきじゃない音楽」の要素はすべて排除しています。

これはどういうことかというと、例えば個人的にはこういう音楽好きじゃないけど、世間では流行ってるんだよなーっていうのは徹底してやらない、ということです。こういうのがあると、いい作品ができないんですよね。表面上はよくてもね。

ものづくりの”いい状態”

これもすべてのものづくりに共通して言えることだとは思うんですが、作りたいことと世間のニーズが完全一致しているときって、ビジネス的には実はものすごくいい状態のように見えるかもしれませんが、”ものづくり”という意味ではある意味最悪な状態だと思うんです。新しいものが生まれないような気がします。

生命の進化も、今の地球環境に完全に適応したものだけが存在したら最終的に絶滅してしまうのです。ちょっと今の環境からずれてる生命にもたまに進化するから、こうして命は続いているわけです。

質問者さんが言うところの「作りたいものと世間のニーズとの乖離」がある気がするかも、くらいが、プロとしてモノづくりを続けていくためにはちょうどいいくらいなのかな、とも思うんですよね。

お互い頑張りましょうね!!

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする