リコーが社長室をなくすというニュースがありました。会社でこういったフリーアドレス制を導入しているところもいくつかあるようです。
リコー、社長室なくします!(ニュースイッチ) – Yahoo!ニュース
席のない職場
フリーアドレス、なんて言葉があります。アドレスというのは住所という意味ですが、特定の個人席がない、という意味です。メールアドレスが無料のサービスを使うという意味ではありません。フリーアドレスを導入している職場は、毎日違う席で仕事をすることができます。90年代後半から、こういったスタイルを職場に導入する会社が見られ始めました。アメリカ発なイメージもありますが、実は日本で生まれたスタイルです。
メリットもいくつかあります。固定席ではないので、毎日いろんな方が隣にいることになります。コミュニケーションの活性化と、他部署との連携がとりやすいという面もあります。また、固定席がないので無駄なものが増えず、効率性が高まるともいわれています。最大のメリットはスペースかもしれません。例えば社内の3割の人が休んでいる場合、その3割はデットスペースとなります。全員が9時に来て6時に帰るといったタイプの会社では難しいですが、就業時間が柔軟なタイプの会社ですと会社自体のスペースを縮小できるというメリットもあります。机がない分、電子データでのやり取りも増え、紙資源の節約にもつながるともいわれています。
ただ、すべての会社がこういった席のないフリーアドレスに向いているわけはありません。どうしても多くの資料が必要であったり、大型のモニタが必要であったりする会社も多いですからね。仕事内容次第といえるでしょう。
社長室もフリーアドレスにすべきなのか
従業員が5人くらいのベンチャーならなんとなくイメージがわくのですが、大きな会社の社長室までもが通常の社員と肩を並べて一緒に仕事するというのは、仕事としてはどうなのでしょうね。やはり社長ですし、他の社員に見られてはいけないようなデータや聞かれちゃいけない会話とかもありそうな気も。そういうのは別の場所で、って話ならやっぱり社長室あったほうが、とかね。
ちょっとこのニュース見たときに、長野県のガラス張りの知事室のことを思い浮かべましたけど、社内の風通しとか透明性という意味では社長も一緒に机を並べて仕事するのもいいのかもしれませんが、なんともいえないところですね。会社の社風だったり、業務内容や規模にもよるのでしょう。
まぁ普通に働いているとはいえ、隣に社長いたらなんか仕事やりにくかったりとかもあるかも?どうなんでしょう、社長のキャラ次第なのかな。
会社もいろいろ
会社で働くわけではなく、例えばあちこち外回りしつつカフェなどで仕事をするノマドワーカーや、在宅で仕事をするテレワークなど、会社もいろいろですが就業タイプもいろいろです。その背景にはIT化があるわけですが、会社で働かなくてはならない、という認識が社会全体から薄れることで、女性の社会進出促進だったり、都市一極集中問題の解決だったりにも少しは役に立つのかなと思います。
これからまたさらに新しい働き方の提案があるかもしれません。仕事のやり方も、将来はちょっと違ったものになるかもしれないですね。