思わぬ事故によって下半身まひになってしまうことがあります。
こうなってしまうとこれまでの医学では治療は難しく、車いすでの生活を余儀なくされます。
しかし、アメリカで下半身まひの患者が医学的治療とは別の方法で歩けるようになったというニュースがありました。
下半身まひの患者、埋め込み型機器で歩けるように 米で画期的成果(AFP=時事) – Yahoo!ニュース
これはとてもすごいニュースですね。
つなげれば動く
人間の体は神経が隅から隅まで張り巡らされています。それを脳から電気信号が送られ、体は動くわけです。
下半身まひになってしまうケースは、例えば足が動かないなら足にダメージがあるというわけではなく、脊髄にダメージが与えられることによりなります。下半身まで送られる神経はこの脊髄を通るからです。すべてがワイヤレスで繋がっていればまた違うのでしょうが、残念ながら人間の体は有線接続ですからね。
今回のアメリカの場合は、脊髄損傷になってしまったものの、損傷した先の部分はまだ機能することがわかり、脳からの電気信号を下半身に伝える機器を使うことにより動かすことに成功したのです。もちろんリハビリや訓練が必要で、足を動かせば歩けるわけではなく、歩くということには体重移動など多くの命令があります。体を動かす訓練だけではなく、脳がそれを理解するような訓練も必要ということなのですね。
とはいえ、とても大きな一歩であることは間違いありません。
動かせる義手
スターウォーズの世界ですと義手も自分の意志で自由に動かせますが、現実にはなかなかそう都合よくはいきません。
しかし、近年は動かすことができる義手、筋電義手の開発も進んでいます。
人間の体には神経が張り巡らされているわけで、切断されたところにも当然神経はあります。神経は電気信号が通るわけで、未知の物質がやり取りされるわけでもありません。その電気信号を義手が受け取り、自分の意志で義手を動かす技術です。
大筋の仕組みとしてはわかりやすいですが、それを実現するというのは本当にすごいことです。
テクノロジーの進歩
近年は人工的に聴覚や視覚を作り出すテクノロジーも進んできています。数十年後には、これまでできなかったことが次々とできるようになるかもしれません。
なにか脳の信号を別の形で出力できるような装置があれば、遠隔で物を動かしたり、テレパシーのような感じで遠くの人と会話したりなんかも…できるんですかね。どうなんでしょう。
未来のことはわかりませんが、できないことができるようになっていく科学技術の進歩には本当に感謝です。