お母さん食堂、紅白歌合戦…年末年始に話題になった性差問題を振り返る


ジェンダーについての考え方についてに限らずですが、欧米では普段使う名称など、差別的なものを見直そうという動きが活発です。

先日、オーストラリアの国歌歌詞を変更したというニュースがありましたが、それもまた「若い国」という表現が先住民族への配慮がないということで「一つの国」に変更になりました。

日本でも年末年始、このような話題がありましたので、紹介します。

お母さん食堂

ファミリーマートのお母さん食堂という商品シリーズがあります。いわゆるお袋の味というイメージだったのでしょうが、食事を作るのは女の仕事なのか、といったところから、この名称変更を求め高校生が署名活動をするということが昨年末にありました。

今の時代はこういったところまで突き詰めなくてはなりません。

今回の件でファミマが商品名称を変更するかどうかはわかりませんが、商品開発をする上で名称や宣伝にはさらなる注意が必要と、多くの企業が感じたでしょう。

紅白歌合戦の組分け

男性歌手は白、女性歌手は赤と組分けされている紅白歌合戦ですが、出演者の方がその組分けのルールを知らなかった、という話題がネットでありました。

紅白歌合戦の組分けルールを知らないという声は若い人からも多く出ています。

たしかに、今は昭和の時代のように学校も男女別の出席番号ではないようで、こういうものを男女で分けるというのは時代遅れと言えるかもしれません。

おそらく今から新しく音楽番組をスタートさせる際、男女別の組分けをする企画にはならないでしょう。しかし長く続いている紅白歌合戦なだけに保守層も多く難しいかもしれませんが、来年、再来年あたりには男女別の組分けではなくなっているかもしれません。

この問題は、比較的スピーディに動くように思えます。

さらなる気の引き締めを

キリスト教では礼拝の際に「天にまします我らの父よ」という内容の祈りをします。

父というのは神様なんですが、なぜ神様が男なのか!

というつっこみは今のところ自分には届いていません。しかしそういう運動も起きているかもしれません。

よく「母なる地球」という言葉を聞きますが「父なる地球」とはあまり聞きません。なぜ地球は女なのか!

今でも夫や妻といった単語も問題視されており、父、母という言葉であったり、兄、姉という言葉にもチェックマークを付ける必要があります。そもそも単語に性差を含むものには、使用には気をつけないといけません。

歌舞伎や宝塚、V系といった芸能でも女形であったり娘役であったりと性差について後々ひと悶着ありそうですね。あとはお祭りなどでもこういった性差にまつわる文化もあります。こういった文化的な側面にも、この流れはすぐ背後に迫っています。昔からそうだから、これは伝統だから、は通用しません。

行き過ぎるポリコレには自分も反対ですが、だからといって知らぬ存ぜぬではいけません。世の中のこの動きをきちんと抑えておかなければなりません。自分もアンテナを張り巡らせ気をつけているつもりではいますが、それでももし自分がファミマの経営陣の人間だった場合、「お母さん食堂」にストップをかけることはできたでしょうか。

こういった問題は、どのような仕事にも関わってきます。さらなる気の引き締めが必要です。