4年後のワールドカップから、なんと48カ国に出場国が増加します。
そして気になっていたアジア枠についても、大幅に増えることが決定しました。
ニュース読みTwitterコミュニティでも書きましたが、この増加に関しては自分は賛成派です。
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サッカーのレベルは一周回って上がる
ワールドカップの参加チームが増えることについて、否定派の意見もあります。というか否定派が多いです。
理由はいろいろありますが、質が下がるという懸念が大きいですね。
単純にチーム数が増えるということは、これまで出場できなかったレベルの国が出場できるわけですから、それは相対的に質が下がるともいえます。
なので大会全体の質が下がるということに対しては一理あります。
しかし、逆にいえばこれまで出場できなかったレベルの国が出ることができる、ともいえます。
ギリギリでも出場すればその国では大きな話題になりますし、その国の子供もサッカーをやりたいと思うようになるでしょう。
その国の企業も、じゃあサッカーチームに投資をするか、ともなるでしょう。
そうなれば、その国のサッカーは盛り上がるでしょうし、レベルも向上します。
ワールドカップ自体のレベルは相対的に下がるも、サッカー全体のレベルアップにはつながると考えています。
よって、ワールドカップのレベルも最終的には上がることになります。
アジア枠の拡大は大歓迎
サッカーはイギリスを中心に欧州で発展し、欧州と歴史的な関わりが深い南米でも国民的なスポーツとなりました。
枠を増やすなら、せめて南米や欧州のチームを増やせ!アジアを増やすな!
という意見も多いですね。
たしかに南米や欧州はサッカーのレベルが高く、あのチームが出られないのか、ということはよくあります。
日本がここのところ毎回出ているのでワールドカップ出場って楽勝なんだろと思われてそうですが、そんなことはありません。
自分はアジア枠が増えることについても賛成派であり、今回の決定を歓迎したいです。
サッカーはたしかに欧州、南米で盛んであり、それらの国々が強いことも事実です。
近代サッカーが生まれて150年以上が経ち、当然その中で時代も変わっていきました。
中世から近代にかけて世界の中心であった欧州。
いくつかの戦争を経て、文化、経済、軍事力ともに中心がアメリカとなった20世紀。
そして20世紀後半はアジアの台頭が印象的です。
敗戦国でありながら急成長を遂げた日本。
エネルギー革命とともに圧倒的な経済力をつけた中東。
ITを駆使し世界と勝負している中国や韓国。
人口が近いうちに世界一になるインド。
これらばかりか、東南アジアの国々も着実に成長していきます。
サッカーが今後世界的なスポーツになっていくためには、このアジアを無視できません。
日本や中東、そして中国や韓国では、サッカー人気は高いですよね。
今後はインドや東南アジアでもサッカー人気はますます高まり、さらにそのレベルも向上することが考えられます。
アジア枠が増えると、これまでワールドカップに出られなかった国のチャンスが広がります。
アジア枠を増やし、サッカー人気をこれからの国々に定着させることが、国際サッカー発展においては大事な戦略でしょう。
共同開催がしやすくなるメリットも
2002年の日韓共同開催は、ワールドカップにとっては異例のことでした。
しかしあれは自分はとてもいいモデルケースであったと考えています。
今ならどちらも単独で開催できる人気、実力はあると思いますが、当時はまだまだこれからといったところ。
そのような中で共同開催という形でどうにかアジアでの初開催を実現し、それが日本と韓国でのサッカー人気を高めることに成功しています。
ちなみに2026年はアメリカ、メキシコ、カナダでの共同開催になります。
共同開催になると出場確定枠が増えてしまうので、出場チームを増やすと都合がいいですよね。
あと30年くらいしたら、東南アジアで共同開催なんてこともあり得るかもしれません。
サッカー新興国にとっては、この共同開催という選択肢はとても有難いことです。
長期的にはメリットしかない、けども
長期的に考えると、この出場枠増加はプラスです。
これまで出場が難しかったアジア各国にとっては、チャンスが広がりました。
ですが今回いろいろと話した長期というのは、30年〜100年レベルの話です。
出場を現場で毎回している日本にとっては、これでしばらくは出場へのハードルが下がります。
ワールドカップも激戦ですが、日本にとっては出るだけでも有難いことで、若干のお祭り感もあります。
現場のレベルはベスト16が当たり前ってところでもなく、まぁしょうがないか感も正直あります。
それ以上に予選は緊迫感があり、出るのが当たり前と思われている以上、それこそテレビでよく言われる絶対に負けられない〜という状態ですよね。
見ている方もヒヤヒヤですが、現場はもっとヒヤヒヤでしょう。しかしそういうのを毎回乗り越えているのだから、すごいですよね。
こういった緊迫感がレベルアップにつながるところもあるわけでしょう。
しかしこれからそのハードルが下がるのは確実ですので。
短期的にこれが日本にとってのデメリットにならないことを祈りたいものです。