入り口はすぐ近くに…オンラインカジノでギャンブル依存症


これはニュース読み配信の文字起こしをブログ化したものです。

スマートフォン1台で24時間いつでもアクセスできるオンラインカジノ。その手軽さの裏で、依存症に苦しむ人々が急増しています。2024年1月5日、支援団体への相談件数が5年間で11倍に増加したという衝撃的なニュースが報じられました。その実態と社会への影響について考えていきます。

コロナ禍で急拡大した依存症相談

新型コロナウイルスの感染拡大前、年間8件ほどだった相談件数は、コロナ禍を経て約10倍にまで膨れ上がりました。給付金詐欺事件では、騙し取った給付金をオンラインカジノに全額つぎ込むケースも発生。さらに、芸能人の違法カジノ事件なども相まって、オンラインカジノの存在が広く知られることとなりました。違法とわかっていながら、自宅で気軽にギャンブルができる手軽さが、新たな依存者を生み出す温床となっているのです。

犯罪への入り口となる依存症

支援団体が681人を対象に行った調査では、ギャンブルに依存する家族が横領や窃盗、闇バイトに手を染めたケースが3割にも上ることが判明しました。ある60歳の女性は、高校時代からパチンコにのめり込んだ息子が、ギャンブル依存によって職を転々とし、ついには闇バイトに手を出して逮捕されてしまったと証言しています。「優しい子だったのに」という母親の言葉が、依存症の恐ろしさを物語っています。

身近に潜む依存のリスク

パチンコ店やスロット店など、私たちの生活圏内には様々なギャンブルの機会が存在します。オンラインカジノの場合、スマートフォン一つで始められる手軽さがより一層の危険を伴います。友人や職場の同僚からの誘い、インターネット上の広告など、最初の一歩のハードルは極めて低く設定されています。しかし、その一歩が依存への階段を一段ずつ上っていくきっかけとなり、気づいたときには深い沼にはまっているのです。依存症は決して他人事ではなく、誰もが注意を払うべき社会問題として認識する必要があります。