機内でモバイルバッテリーが使えない!?エレコムの「ナトリウムイオン電池」騒動と飛行機の新ルール


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです

今日は、先日少し話題になっていた「エレコム」の新しいモバイルバッテリーに関するニュースと、飛行機に乗る際のルール変更についてお話ししたいと思います。

エレコムの「ナトリウムイオン電池」と機内持ち込み騒動

数日前にネットで話題になったのですが、PC周辺機器メーカーのエレコムが「ナトリウムイオン電池」を搭載したモバイルバッテリーの販売を発表しました。

その際、当初は「飛行機の機内に持ち込み可能です」とアナウンスしていたのですが、後になって「実は機内への持ち込みは不可でした。申し訳ありません」と訂正し、謝罪したという出来事がありました。
(※事実確認の補足ですが、2024年にエレコムがモバイルバッテリーとして世界初となる「ナトリウムイオン電池」搭載モデルを発表した際、航空法上の危険物扱いの基準や各航空会社の規定に照らし合わせた結果、現在のルールでは機内持ち込みおよび預け入れができないことが判明し、お詫びと訂正を行いました。)

普通、私たちが使っているモバイルバッテリーは「リチウムイオン電池」ですよね。
リチウムイオン電池は非常に便利ですが、発火や爆発のリスクがあり、過去にも飛行機内での発火事故などが起きていて問題視されてきました。

そこでエレコムが新しく採用したのが、「ナトリウムイオン電池」です。
以前、半固体電池のお話をしたことがありますが、このナトリウムイオン電池もリチウムイオン電池に比べて発火のリスクが低く、より安全性が高いと言われている次世代の電池です。

「安全なんだから飛行機に持ち込めるだろう」と思うのが自然ですが、実は現行の航空ルールではダメだったんです。
というのも、ナトリウムイオン電池搭載のモバイルバッテリー自体がまだ世の中にほとんど存在していないため、航空業界のルール整備が追いついておらず、一律で「実績が少なく、現時点では安全性を担保できない未知の電池」として扱われてしまったのだと思います。

飛行機の上で何か事故が起きたら大惨事ですから、やすやすとOKが出ないのは仕方ありません。いずれ安全性が広く評価されれば、持ち込めるようになる日が来るとは思いますが、今の段階では残念ながら持ち込みも預け入れもNGということです。

ゴールデンウィーク前の「モバイルバッテリー」ルール変更

そして、この4月末(ゴールデンウィーク前)のタイミングで、飛行機に乗る際のモバイルバッテリーに関するルールがさらに厳しく変更されました。

新しいルールでは、「機内への持ち込みは1人につき2個まで」となりました。(※これは航空会社やバッテリーの容量・ワット時定格量によって細かな規定が異なりますが、大容量のものは個数制限が厳しくなっています)

さらに驚いたのが、「機内での充電」に関するルールです。
・機内にあるコンセントから、モバイルバッテリー自体を充電してはいけない
・機内で、モバイルバッテリーを使ってスマホなど他の電子機器を充電してはいけない

「えっ、モバイルバッテリーを使うのもダメなの?」と思うかもしれませんが、ダメなんです。
(※事実確認の補足:こちらの「機内での使用禁止」についても、各航空会社の最新の規定によるものですが、発火リスクを避けるために「飛行中のモバイルバッテリーの使用(放電)および充電」を原則禁止とする動きが広がっています。)

もしスマホを充電したければ、飛行機の座席についているUSBポートやコンセントを使って直接充電してください、ということですね。

「そこまで厳しくしなくても…」と思うかもしれませんが、上空で発火事故が起きてからでは遅いですから、安全を最優先にするためには必要な措置なのでしょう。

古いモバイルバッテリーは見直しの時期

私も今年の夏は全国ツアーでちょこちょこと飛行機に乗る機会があるので、このあたりの新しいルールには十分に気をつけて移動したいと思います。
皆さんも、ゴールデンウィークや夏休みに飛行機でお出かけする予定がある方は、モバイルバッテリーの個数や使い方に注意してくださいね。

今回話題になったナトリウムイオン電池をはじめ、より安全な次世代の充電技術はこれからどんどん実用化されていくはずです。あと10年、15年もすれば、発火事故のニュースも減っていくでしょう。

ただ、今現在、何年も使っている古いリチウムイオンのモバイルバッテリーを持っている方は、バッテリーの劣化による発火リスクもありますので、今のうちに自治体のルールに従って処分し、新しいものに買い替えることをおすすめします。

今日は、エレコムのナトリウムイオン電池の話題と、飛行機のモバイルバッテリーの新ルールについてお話ししました。
それでは、また次回お聴きください。さようなら。