ここ数年はAI音声アシスタント機能が注目されていて、スマホの他にも家電やカーナビなど、あらゆるところで音声認識システムが採用されるようになっています。
身近なところだとAPPLEのSiriであったり、AmazonのAlexaが有名です。
そんなSiriやAlexaは、標準だと女性の声です。
AIアシスタントは性差別なのか
ユネスコが発表した報告書の中で、AIアシスタントの声が女性なのは「性別に関する固定観念を定着させ、性差別的な発言や乱暴な発言を助長する」という指摘が盛り込まれていました。
女性の声のAIアシスタント、性差別的偏見を助長 ユネスコ報告書
記事から抜粋しますと
報告書では、そうした女性の声のパーソナルアシスタントについて、「女性は愛想が良く従順で、いつも人を助けて喜ばせたいと思っており、ボタン1つ、あるいは音声で命令するだけで利用できる」という概念を固定させると警鐘を鳴らした。
とあります。
たしかに、AIアシスタントの声は女性ですね。他にもカーナビなども女性です。
ちょうど1年ほど前に、カーナビの声はなぜ女性なのかというブログを書きました。
おそらくこういった性差別の問題も現在は敏感ですので、Siriが男性の声に対応しているというのもそういったことからかもしれません。
Siriの性別はない
と、ここまでSiriは女性と勝手に決めつけて話を進めていますね。
あまり考えたことがなかったのですが、Siriって女性なのでしょうか。
ちょっと聞いてみたら、このような答えが返ってきました。
そう、Siriには性別はないのです。
声が高いから女声、低いから男性という考え方自体が、もうすでに固定観念に取り憑かれているわけです。
ただ不思議なもので、iPhoneのSiriの設定では声を男性、女性という項目で設定します。
Siriの設定に基づくのであれば、低音、高音と振り分けるべきでしょう。
APPLE社内でのSiriについての意思統一がまだ完全ではないのかもしれませんね。
中性を表現するのは難しい
これは男だ、これは女だといろいろ固定概念というのは難しいものです。
スカートを履けば女なのか、声が低ければ男なのか。
それは違います。しかし、イメージがそうさせます。
人間はしょせん、イメージの中でしかものを考えられない生き物なのです。
人間での中性キャラ、性別のないキャラってのはなかなか難しいものです。なぜならその概念がないからです。
まぁ人間じゃないものだったらありえるかもしれないですけどね。動物キャラとかね。
今回のユネスコの報告ですが、これを性差別的偏見を助長ということ自体が性差別的偏見を助長しているようにも思えます。
しかしこれは本当に難しい問題です。
Siriの声が高い、それをすなわち「女性は従属的な存在」と結びつけてしまっていいのか。