京都での授業で、世界最古の楽器とはなにか、という話をします。
しかし、これがまた難しい。
これを語る上では、楽器とは何ぞやという話になる。
石を木で叩けば楽器だし、草笛も楽器だし、そんなものが残っているかというと、もうないですからね。
笛として使っていたかもしれない骨
以前より骨に穴がくりぬいてあり、これは世界最古の楽器なのではないか、という話はちょいちょいあります。
今回もそんな話がありましたが、実際にどのように使われたかはわかりません。
たまたまそういった穴が開いただけかもしれないし、人間が穴を空けたけど楽器としては使わなかったかもしれない。
ただこういった音を鳴らすことで動物の鳴き声に近い音をだし、それを活用し狩猟につかわれた可能性もあることを記事内では言及されていました。
もちろん、わからないけどね。
鳴き声の模倣はコミュニケーションの始まり
人間が言葉を話すことができるようになった一因として、喉の調整がかなり発達していることがあります。
推測ですが、古代の頃より鳥などの鳴き声をまねることで、声帯が発達していったと自分は考えています。
ただ進化というのは、そちらが生き残るということ。結果的に声帯が発達している人間が生き残ったのはなぜか。
それは、人間が生き抜いていくために必要な社会性、いわばコミュニケーション能力がそのほうが高いということを意味します。
まだまだ確立された言語がない時代ではありますが、コミュニケーションの延長から、こういった楽器のような音が鳴るものが使われた可能性もあるかなと思っていて、こういった有史以前の楽器といういうのもとても興味深いです。