めまぐるしく情報が動くコロナウイルスとオリンピック開催についてですが、ここ数日で再び状況が変化しています。
これまでかたくなに開催の姿勢をとっていた日本やIOCではありましたが、急に態度を軟化させはじめました。
２４日夜に、遅くとも２０２１年の夏までにオリンピックを行う、つまり延期するという形でIOCと日本政府が調整を進めているという発表がありました。
事実上の延期決定というところでしょうか。
すべてはポーズだった
これまで、日本は開催の方向でかじ取りをしていました。
日本内外の世論は完全に中止or開催一色の雰囲気になっている中、政府やJOCは何をのんきな態度をとっているのか、と思っていた人も中にはいるようですが、これまでボイスアヤノ.メでもさんざんお話してきた通り、すべてはポーズです。
つまり中止や延期とはいえない状況だけど、それが言えるようになったらそうするからそれを察してね、ということです。一部ではそれを察せられない人もいたようですが、このポーズのおかげで経済にも人の心にも大きなダメージを与えることなくオリンピック延期を進めることができました。この点については評価したいと思います。
先週あたりから少しずつ風向きが変わってきて、ようやく表向きに動き出しました。水面下でのコンセンサスがようやくとれたというところなのでしょう。
延期するならいつがいい？
個人的にも延期が望ましいと思っていますが、伸ばすくらいならば中止にしてしまったほうがダメージは少ないのでは、という意見もあります。選手村はすでにマンションとして販売していますし、スポンサーは延期になったらまたスポンサー料を支払うのか、すでに組んであるスポーツのスケジュールはどうすればいいのか、などなど、諸問題はあります。
まぁ経済的なダメージをマクロで考えれば延期のほうがダメージは少ないかもしれませんが、このあたり実際問題どっちがいいのか、最近は少しよくわからなくなってきています。
今のところ中止ではなく延期の方向で話が進んでいるようですので、延期にするのであればいつがいいのでしょうか。また、中止の可能性もあるのでしょうか。
半年、１年は早すぎる？
これもいつぞやのボイスアヤノ.メでお話しました通り、コロナウイルスはなくならないとみていいでしょう。撲滅ではなく、共存による収束という形で決着をつけることになります。
ワクチンの完成にも期待したいところではありますが、ワクチンの完成までには時間がかかるということで、どちらも簡単にできるものではありません。
そう考えると、半年や１年延期したところで、あまり意味がないのかもしれません。それこそスペイン風邪は第二波もあり、そのときは医療従事者が第一波で多くなくなってしまったため、第二波の被害は甚大であったと記録が残っています。
運営としても半年後や１年後はすでに会場が使われており、他のスポーツのスケジュールもありますし、なかなか調整するのは難しそうです。
２年後でも正直どうかというところですね。
今のところ１年延期という形で進めているようですが、まだそれも目標値ということで、いくらでも変わっていく期限かなと思っています。
４年後、８年後？
すでに４年後はパリ、８年後はロサンゼルスでオリンピック開催が決定しています。
パリやロサンゼルスには申し訳ないですが、今回の２０２０年のオリンピックをそのまま４年後にずらして、パリ、ロサンゼルスを後ろにスライドしてもらうという考え方もあるかもしれません。まぁパリについては４年前と直近ですので、パリ、東京、ロスの順にするでも。もしくはパリ、ロス、東京ということで１２年後とか…それはさすがにやりすぎか。
実際に１９４４年のオリンピックは戦争により行えず、１９４８年にスライドされました。スライド案、どうでしょう。
うーん、難しそう。
いっそのこと…バラバラ開催
オリンピックは短い期間に世界中のスポーツの主要な国際大会を詰め込むようなもので、かなり多くの人を動員することになります。
それが一番いいところではありますが、とにかく試合、競技を行うという一点のみを追求するのであれば、スポーツごとに限られた期間に一極集中させるわけではなく、１年後～３年後くらいの間に競技ごとに個別にオリンピックをやるとかもアリなのかなぁと思ったり。
ウルトラC的なダークホースとしては、こんなのもでてきそうな案なのかなぁとは思っています。
最悪は中止もありえる？
今回は１年延期となったところで、まだふわっとしているわけです。状況次第では中止もありえるかもしれません。
スポーツファンとしては中止は残念なことではありますが、先のことがわからない以上、なんともいえませんね。
なかなかこうなってしまった以上、アスリートファーストというのは難しいことです。今年開催されなくなった時点で出場できなくなる選手もいれば、延期になったことで出場できる選手もいるでしょうしね。うまいところに落ち着き、少しでも多くの人がハッピーになるようなオリンピックに落とし込むことができればと思います。