このブログでもたびたび登場している、自分も昨年から利用している楽天モバイルの話です。
楽天モバイルはこれまでも基地局整備の遅れや通信障害などで何度か総務省より指導をされています。
大丈夫かな、と思うところもあれど、それでも第4の選択肢ということでこの携帯電話業界に風穴を開けてくれることを期待しつつ自分も利用しています。
しかし、今回もまた大きな問題を起こしてしまい、さすがにブログでさらにプッシュするのもそろそろしんどくなってきてしまいました。
焦る楽天モバイル
楽天モバイルはRakuten Miniという小型アンドロイドスマホを、なんと1円でバラまいていました。
そもそもこのバラマキ自体もルールとしてOKなのかどうかよくわからないところもありますが、その件については大きな話題になりませんでしたので、大丈夫だったのかもしれないですね。
自分自身もすでに2台持ちとはいえ、スマホはあればあるほどいろいろな使い方ができます。1円でもらえるなんて、先に契約して損した気分もありますが…
楽天モバイルとしては、1年間の利用料が無料というすさまじいキャンペーンを打っていました。これでさらに1円端末ということで、とにかく契約数を増やしたいという意向を感じることができます。
背景にはiPhone販売を行うために最低限の契約数が必要といった噂もありますが、これについては定かではありません。
最初のキャンペーン、けっこう多くの人が楽天モバイルへ移るのではないか、二台持ちする人も多いのではないか、とも思っていましたが、想像以上にユーザーは少ないようですね。
Rakuten Mini周波数変更問題
とにかく契約数を増やすために白羽の矢が立ったのが、楽天モバイルが独自で導入したこのRakuten Miniになります。
小さいので、1年間は基本料がかかりませんし、二台持ちとして新規ユーザー獲得を図ったものと思われます。
しかし、このRakuten Miniが使える周波数を変更していたことが明らかになりました。二つの問題点があります。
一つは技適マークの問題です。
日本では電波を扱うためには総務省の許可が必要で、ただしく許可された端末には技適マークがあります。
楽天モバイルはもちろんRakuten Miniを販売する前に申請し技適マークを得ていますが、その後周波数を変更したということで、販売したものと申請したものが異なるということになってしまいます。
これはつまり虚偽申請された端末で電波を扱うということになり、利用していたユーザーが電波法違反の対象となりかねません。
こちらについては周波数を変更したものについても技適マークを再申請しているということで、引き続き使っても問題ないとのことですが、企業倫理としてどうなのか、という意味で信用問題に関わることです。
もう一つが、そもそもなんで周波数を変えたのか、ということです。
具体的にどう変えたかというと、いくつかある携帯電話の電波周波数からBand1を利用できないようにしていました。こちらについて楽天モバイルは、海外でも安定して使えるために周波数帯を切り替えたという説明をしています。国内においても、楽天モバイルの電波を扱うためにはたしかにBand1はなくても問題ものになっています。
ではこのBand1、日本ではなにに使われているかというと、なんとドコモが使っている周波数帯なのです。1年後は多くの人が楽天モバイルの契約を打ち切ると見越したうえで、将来的にドコモへ乗り換えて使われないようにBand1を変更したのではないか、という憶測が飛び交っています。
これについてどう感じるかは人によるでしょうが、楽天は当初からグローバルでの利用を想定したものになっているので、楽天の言い分もわからないでもありません。しかしそれでもやはり印象としてはよくないものになってしまいました。
価格競争は起きている
もうすでに何枚かのイエローカードをもらっている楽天モバイルではありますが、さすがにやりすぎている感もあります。
ユーザーとのサポート面でもいくつかトラブルが起きているという話も聞きますし、5Gのことや来年以降、お金を取るようになってからのことも少し心配ですね。
しかしこの春、楽天モバイルの本格参入より、価格競争は起きているのも事実です。
その急先鋒はY!モバイルとUQモバイルです。
どちらも容量超過時の回線速度を1Mbpsと変更しました。
128kBpsから1Mbpsに上がったというのはとても重要なことで、いわゆるギガ死状態になっても、動画視聴を行うことはかろうじてできるものとなっています。
この流れはもうしばらく起きそうな気がしていて、格安SIM業界にとってはトレンド化するだろうなと思います。