QUESTIONより:本当に環境問題対策になっている?レジ袋有料化の本当の意味


QUESTIONより

エコバッグについて レジ袋が有料になりエコバッグの利用が増えてきたと思います。しかし、エコバッグを作るにも環境への負荷は掛かりますので、何百回と使わないと元が取れないのではと考えてしまいます(ライフサイクルアセスメントの観点から見て)。多くの人はそんなに使わないでしょうし一人でいくつものエコバッグを所持したりもすると思うので正直意味が無いと思ってしまいます。その辺り彩雨先生はどう思いますか。


エコバッグを何回使うかという話で、どちらが環境への負担が少ないのか、そもそも現状のレジ袋がどれだけ環境汚染につながっているかというところからの疑問視もあります。

トータルで考えたときに、レジ袋有料化にどれだけ意味があるのか、と考える人はたしかに多いでしょう。

レジ袋は買わないけどごみ袋を買う

レジ袋は基本的にいつも保管しています。ゴミ袋にちょうどいいんですよね。

レジ袋は本来の使い方はお店から家までの運搬用の袋ですが、自分と同じようにレジ袋からごみ袋へ転用しその寿命をまっとうさせる人は多いと思います。

この有料化してからどうなったかというと、レジ袋のストックもちゃんととっていたので今のところまだ大丈夫なんですが、なくなったらごみ袋を買うことになります。

生活の中でのごみの量は変わらないので、結局人生で消費している袋の数はレジ袋を買わなくても、変わらないという可能性があります。

レジ袋有料化の本当の意味

しかしこれらの話は理屈で考えた時の話です。

この世の中、理屈だけがすべてではありません。

レジ袋有料化の本当の意味は、レジ袋を有料化することで日常的にエコバッグを持ち歩いてもらい、いつも無料だと思っていたレジ袋は決して無料ではなく、すなわちその辺に適当に捨てていいものではなく、環境への意識を高めていきましょう、ということなのでしょう。

マスクをするのもそうで、マスクで完全にウイルスを防ぐことができるかどうかはともかく、日ごろからマスクをすることで日常の中で感染症対策を常に意識しましょう、という狙いもあります。これは大事なことです。

また、レジ袋については正直なところ、欧米諸国から猛烈に批判されている日本の環境対策ということで、日本でもレジ袋を有料化にして日本国民はちゃんとあなたたちと同じように環境問題へ取り組んでいますよアピールもあるかなと思います。パフォーマンスというと聞こえが悪いですが、対外的にこういうのアピールするのは国際社会の中では大事ですからね。

まぁコロナのこともあり、海外では再びレジ袋を無料化すべきではという声もあがっているなんて話もあります。そういったところ、アピール力につなげるにはタイミングが悪かったですね。

レジ袋、一度始めたからにはそうそうもとに戻るとは思えませんが、コロナを口実に今なら戻れるかもしれません。まぁ1年、2年くらいは続けるでしょうが、今後はどうなることでしょう。