WEBと広告収入というビジネスモデルは、多くのブログ、YouTubeなどで2000年代後半から積極的に導入され、今やテレビを越える大きな広告費を占めるほどになりました。
広告収入よりネットで一攫千金を狙う人も増えた中、ここにきてWEB広告の在り方に変化の兆しが見え始めています。
アメリカではネット広告税を導入
アメリカのメリーランド州では、巨額のネット広告に対し税金を設けることになりました。
メリーランド州がネット広告税 全米で初の導入、議会が決定(共同通信) – Yahoo!ニュース
ネット広告はどうしてもIT系の大企業が多くの力を持ちます。欧州では強力なアメリカのIT企業に対して風当たりも強くなり、こういった動きがすでにみられています。それがついにアメリカ国内でも起きました。
民主党政権は以前はGAFA分割も検討していたほどで、バイデン政権下の中、GAFAの力を削ぐような動きになる可能性も十分あり得ます。
今のところ日本でネット広告に税金がかかる動きはありません。しかしかかるのであれば、Googleなど広告業側にとっても、広告を出す企業側にとっても、広告収入をもらう側にとっても利益が下がる形になると思われますが、おそらくそのしわ寄せは広告収入をもらう側に押し寄せられるのだろうと思われます。パワーバランスとして、圧倒的にGoogleが強いからです。
すると、今ほどの広告収入を得ることはできなくなります。
不透明な広告費にも牽制
日本でも似たような動きがみられています。
巨大ITへの規制方針、3月にもまとめる方針…デジタル広告(読売新聞オンライン) – Yahoo!ニュース
公正取引委員会は、日本での強いネット広告に対して牽制を入れています。
現在は広告収入、広告費が不透明であること、どうしてもネット広告企業側が力を持ってしまうことへの指摘で、場合によっては独占禁止法違反についてもちらつかせています。
その中の一つが個人情報を収集しての広告活用で、これがネット広告の醍醐味でもあるのですが、ここについても具体的に指摘をしています。
同じような動きはアメリカでもありまして、行動ターゲティング広告に制限がかかると、これまでのような広告力を発揮することができなくなり、WEB広告の力が失われていく可能性もあります。
今のうちから鞍替えの準備を
現在は多くの人がYouTubeに参入しています。しかしこれはこれまでの既存のビジネスモデルに則った形で収益を上げているものです。
大事なことは、その時代に合わせ変化すること。
黎明期にYouTubeに参入した人はそのあたりがよくわかっているので、同じように変化しながら次のビジネスモデルに合わせていくこともできるでしょうが、こういった変化にどれだけ敏感になれるかが重要です。