現在、大きな盛り上がりを見せるのが、NFTアートです。
NFTについては自分自身も著書『ITの音楽史』でも取り上げ、リアルアヤノ.メでもお話するなど、ブロックチェーンを活用したシステムとして非常に興味深い分野だなと感じています。
NFT音楽はまだ少数派
NFTアートは盛り上がっている印象もあれど、NFTの音楽活用についてはまだまだどういったものが正解なのか、まさに黎明期といった様子を見せています。
ZAIKOのチケット半券NFTというのもいいアイデアだと思っています。
その他には著作権収益に関してや、ライブチケット自体のNFT化などでも応用されていくことになるでしょう。
とはいえ、音楽ビジネスも興味深いですが、やはり音楽クリエイターとしては、音楽そのもののNFT化に興味があるわけです。
こういうのは実際に頭だけで考えるのもいいんですが、せっかく自分も作る側の人間ですので、自らNFTを作ってみたいなと思いました。
また、実際にやってみることで、なにか気づくこともあるかもしれません。
NFTは多くの企業が参入していますが、今回は企業とは組まずに、OpenSeaという世界中で使われているプラットフォームで単身乗り込むことにしました。
なにごともトライ&勉強です。
CryptoAmbientは音楽版Generative NFT
Ambientというのは、環境音楽のことです。
Generative NFTというのは、コンピュータを活用し大量のアート作品を一気に作る手法です。海外ではけっこう流行しています。
日本では、ひとつひとつ手書きをするNFTの方が多いかもしれません。
イラストは、手書きでもしっかりとわかりやすい軸を出すことができます。
音楽でも軸は出せますが、アート作品に比べるとその軸がパッと聞いた感じわかりにくい傾向があります。
わかりやすい軸をどう見せるかが、コレクションとしてNFTを出すうえでは欠かせないと思っています。
今回自分がNFT作品として採用したのは、最近作った自動作曲のプログラムを応用してNFT作品化したものです。
AIによる自動作曲を導入している音楽NFTもいくつかありますが、全部がそれぞれ違い過ぎる曲という印象を持ち、一つのコレクションとしてはどうかなとも思いました。
現役バンドマンでオリジナルのプログラムで音楽版Generative NFTを制作しているのは、きっと世界中に自分しかいないでしょう。まあかなりニッチなところですが。
まだまだスタートしたばかりのNFT市場。音楽まわりではどのように活用されるのか、楽しみですね。
NFTをコレクションしている方は、ぜひNFTアートギャラリーのBGMとしてNFT音楽はいかがでしょうか。