ヨーロッパは原発を推奨したい?原子力をグリーンなエネルギーとして分類へ


SDGs、脱炭素といったキーワードはここ数年よく目にします。

この2020年代の重要な社会問題です。

原子力はグリーン

クリーンではなくグリーンです。ややこしい。

とはいえ、意味合い的にはざっくりでいえば同じようなもの。

EUは原子力と天然ガスについて、グリーンなエネルギーとして分類するという報道がありました。

原子力と天然ガスを「グリーン」に分類 EUが草案作成

なかなか興味深い出来事です。

世界の風向きが変わる可能性も

日本では311以来、原発への風当たりが強くなっています。

もともと資源が少ない日本は、原子力に頼ったエネルギー政策を進めていました。

その触れ込みの一つに、地球環境に優しい、としていました。

これはたしかにそうで、原子力発電は二酸化炭素排出量が少ないという特徴があります。

火力発電は石炭・石油・天然ガスなどの化石燃料を燃やし、その熱エネルギーを利用して発電を行っているため、発電の過程でCO2を排出します。

一方、原子力発電は、ウラン燃料が核分裂した時に発生する熱を利用して発電しているため、太陽光発電や風力発電と同じように発電時にCO2を排出しません。原子力発電は地球温暖化防止の観点で、優れた発電方法の一つです。

電気事業連合会 https://www.fepc.or.jp/nuclear/state/riyuu/co2/index.html

しかし、311のようなことが起きる可能性があるということで、そう単純な話ではないことを身を持って体験したわけです。

本当は石油を燃やし手っ取り早く発電したいところですが、地球環境保護を考えるとそういうわけにもいきません。特にこの10年ほどで、世界が異様なスピードで脱炭素に舵を切っています。

太陽光など自然エネルギーといいますが、実際にはそんなうまい話もありません。

現実的に、この世界の電気を自然エネルギーに移行するには無理があることもわかっているのです。

じゃあどうするんだというところで、欧州はここで原子力にシフトしたい気持ちがあるのでしょうか。

ちょっと意外な動きでしたが、この流れもきちんと追いたいところです。