今回もジェンダーと多様性の話です。
なぜこの話題が多いのかというと、それだけ近年はホットな話題となっているからです。
ミニーマウスがパンツスーツ姿に
ディズニーはキャラクタービジネスとしては非常に歴史が長いです。ミッキーが生まれたのは1928年のこと。
もう数年で100周年になります。
すごいですね。
100年も経てば、時代や考え方が変わるのは当然のこと。
それに合わせて設定や表現、場合によっては呼称の変更も必要です。
今回クローズアップしているのは、ミニーマウスの格好です。
パリディズニーランドが30周年の節目ですが、これに合わせてパンツスーツ姿のミニーマウスがお披露目されるそうです。
ミニーマウスがパンツスーツ姿に、3月お披露目へ ディズニーランド・パリ30周年(BBC News) – Yahoo!ニュース
もちろんこれは一時的なことですので、恒久的にミニーの格好が変わるわけではありません。
しかしディズニー作品の世界観に登場するミニーマウスは、いわゆる”女の子”らしさにあふれている存在です。
ジェンダーについて議論が深まる昨今、もしかしたら今までの設定ではやっていけないような面もでてくるかもしれません。
ゲームの世界観にも影響はあるか
そういう意味では、性別を男女で設定できる過去のドラクエシリーズは、多様化する社会とは非常にマッチしていましたね。
しかし、やはりその後は男性主人公がメインです。
その一方でFFは13でライトニングが主人公になるなど、ある一定の配慮が見られます。
スクエニ作品という意味では、NieRシリーズも女性主人公を採用しています。
ゲーム業界もこういったジェンダー配慮は欠かせないものとなっています。まぁスクエニがどういうつもりでそうしたのかはわかりませんが。
とはいえ、昔のマリオのように、お姫様を助けに行く男主人公というテーマは、今の時代には難しいかもしれません。
こういった議論が起きにくいように、初期設定をぼかすような配慮も行っていく必要もあるでしょう。
企業は叩かれないことに命をかけるべき
そんなもん知ったことか!作りたいものをつくるんだ!
と理念を掲げる企業もあるかもしれませんが、規模が大きくなればなるほどそうは言ってられません。
ゲームでも映画でも、凄まじい資金を投入して作品を作ります。
またこのグローバルな市場において、世界中の基準を常に頭の片隅にいれて制作することが必要です。
ジェンダー的配慮だけではなく、国際的な配慮も必要です。
日本人の感覚だと、これはやりすぎなのではないか、という意見が多いと思います。
しかし企業としては、思わぬところでこけるわけにはいきません。
これまで以上の敏感なアンテナを張り、叩かれないことに命をかける必要があります。
矢は思わぬところから飛んできます。当たりどころが悪ければ即死です。
ディズニーからも、近年はそんな苦慮の様子を垣間見ることができます。
日本でも、こういったところで炎上する企業がチラホラ出てきました。
これまで以上のバランス感覚が求められる、難しい舵取りが必要になりそうです。