ウクライナの状況、なかなか良くなりません。
アメリカや欧州からの軍事的な助け舟は見込めず、ロシアも強気の姿勢が続いています。
ウクライナが地力だけでロシアに勝てる要素もなく、ウクライナとロシアの戦争だけで考えれば、ロシア勝利はやはり時間の問題でしょう。
ただ、次の問題はすぐに迫っています。
その前に、民間レベルで起きている気になるニュースを二つ紹介します。
ユニクロへの大バッシング
ユニクロは、ロシアでの営業を続けるという発表を行いました。
しかしそれから時間を空けず、一時停止するという発表も合わせて行いました。
今は、世界はロシアに味方しているとみられるやいないや、バッシングの対象となります。
大企業はこういった空気感を常に感じなくてはなりません。
大手企業は次々とロシアでの営業を撤退、もしくは休止しています。
もはや企業理念がどうこうというレベルの話ではありません。
身を守るためには、こういった空気感にうまく乗ることも大事です。
それがいいか悪いかは、別の話ですけども。
自分としてはユニクロがロシアで営業をするにしろしないにしろ、それが出した結論であればそれでいいと思っていました。
ユニクロとしては、もしかしたら想像以上の逆風を感じたのかもしれません。
Facebookの規約変更
この動き、エスカレートすると危険だなと思っています。
同じような話はここのところずっとしていますが、今は民間レベルでの力が良くも悪くも大きく働きます。
Facebookが規約変更をするという報道がありました。
米メタ、プーチン氏やロシア兵への暴力的表現を一部容認 規約変更(毎日新聞) – Yahoo!ニュース
プーチン大統領やロシア兵が対象であれば、暴力的な表現を容認する、というものです。別報道で、ウクライナ国内に限るというものもありました。
たしかにロシア兵に対して暴力的な表現をしたくなる気持ちはわかりますが、どんな理由であれ暴力的な表現はSNSにおいて容認すべきではありません。
こちらの動きは黄色レベルだと思っていまして、これがエスカレートするとロシアそのものへの怒りと変わります。
すでに日本でもロシア料理店へのバッシングがあると聞きますが、その線引きをまだ理性的に行えるほど人間は賢くありません。
相手がロシア人ならバッシングOKとなってしまうSNSだけは、絶対に避けなければなりません。
ウクライナ後の世界
ウクライナに関しては、とても残念ですが次の時代のスケープゴートとなります。この件をきっかけに、どのような変化が起きるのでしょうか。
ウクライナをこのままロシア側にし、じゃあこれで今まで通りになりますね、となるはずもありません。
それでユニクロやマクドナルドはロシアで営業再開ですね、となることはないでしょう。
ロシアはまだ明確な味方は少ないです。ベラルーシ、北朝鮮、そしてやられるであろうウクライナくらいでしょう。
しかしそれは今の話。
ロシアに比較的近い姿勢を取っている中国、インドがもしロシアにつくことがあれば、経済的にも軍事力的にも、世界を二分するレベルになります。
ロシアだけが孤立する形であれば、現在のようにロシアだけを排除するような形で世界は進むことになります。しかしそこに中国、インドが加わるのであれば、話は大きく変わります。
ユニクロやFacebookの例をとっても、世界の世論は完全にロシアに対しNOを突き付ける形となっています。しかし中国、インドがもしロシア側につくようなことがあれば、向こうは向こうで欧州やアメリカ、日本にNOを突き付ける形になるのか。
おのずと人々が望み、冷戦の第2ラウンドへとつながる可能性はゼロではないのかもしれません。
もっとも、中国もインドもロシアのことを気にしつつも、慎重な立ち回りを求められるタイミング。今の状況ではまだまだ考えられないレベルの話ではありますが。