昨年、大きな問題になったファスト映画。
ちょっとおさらいからです。
ファスト映画とは
ファスト映画というのは、映画の内容をめっちゃ要約して短い動画にまとめるというものです。
映画を2時間がっつり見るのは面倒だけど、映画の内容だけ把握しておきたい、というニーズにぴったりなものです。
そんなん、映画を見たことにはならないだろ。どこが面白いのか。
とみなさん思うでしょうが、考え方はそれぞれです。
この映画をがっつりと見る気はないけど、世の中で流行っていたものだからあらすじだけは一般教養として把握したい、という人もいます。
なんの映画を見ようかまよっていて、先にあらすじを知った上で見たい、という人もいます。
それじゃつまんないじゃん、っていう考え方もありますが、人それぞれ。
そしてこの情報過多の現代社会にはうまく刺さったようで、ファスト映画はYouTubeでは一つのジャンルとして人気でした。
YouTubeでは同じように、アニメのあらすじ解説、ゲームのあらすじ解説なども人気です。
また、ビジネス書の解説やまとめ動画なんかもあります。
映画だけ狙い撃ちに?YouTubeには責任はないのか
実は最近久しぶりにガンダムUCを見直しているので、YouTubeにはガンダム関連の動画が並びます。
ガンダムUCはAmazonで見ているんですけど、こういったトラッキング広告の効果をめっちゃ感じますね。
ガンダムは歴史も長いし、解説系の動画は見ていると楽しいです。
今回のファスト映画に関しても、実際に映画のシーンなどを利用しているからダメという報道がありましたが、ぶっちゃけ他ジャンルのまとめ動画も、普通に映像や音楽が出てきています。
映画でも実際に検索するとあらすじやら投稿している人もいっぱいいます。
そして広告収入を得ているわけで。
著作権侵害については間違いないことだと思いますが、YouTubeはそういった動画コンテンツに対しても広告収入を支払っています。
たしかに著作権は親告罪ですから、著作者が訴えて初めて侵害になります。
YouTube側はあくまでプラットフォーム。どんなものも、使い方次第。
非があるのはどこか、という意味では、たしかにファスト映画については投稿者に非があります。
しかしYouTube側には道義的な責任はないのか。広告収入、渡してましたよね。それって幇助にはならないのかな。
また、投稿者がどれくらい悪意を持っていたかも気になります。
ニコニコ動画とかでもMADが流行していましたし、ぶっちゃけ悪意はなかったんじゃないかと。
むしろ短時間で映画の内容を紹介し、人から感謝されることをしていると思っていたんじゃないかな。
公式がファスト映画を作ったりして
そんなにファスト映画に需要があるならば、公式が作ってもいいですよね。
予告編ではなく、ファスト映画です。
ポリシー的にやりたくない気持ちもあるでしょうが、最初からそのつもりでスタートするプロジェクトがあってもよさそう。
音楽も、歌番組に出演するときはファスト音楽ですよね。
たとえば、アニメの総集編を映画化するのって、要するにファストアニメですよね。
だからある意味ではもうすでになされているわけでもありますが。
今回の裁判、金額があまりにも大きく、現実的ではありません。
これは見せしめ要素が大きいでしょうね。
コンテンツの在り方を、やはり再定義する段階に来ているようにも思えます。