電気ガスなど生活に必要なインフラはもちろんのこと、今は同じくらい重要なものがインターネット回線です。
トンガでの噴火のときは、現地では長期に及びインターネットに影響がありました。
インターネットさえ生きていれば、家族、政府とも連絡がとれます。
また現状を世界に向けて伝えることができます。
ウクライナに衛星インターネット接続
インターネットは、基本的にはどこを破壊したとしても、網のようになっているWEBを完全に遮断するのは難しい仕組みとなっています。
例えばロシアが意図的にウクライナのインターネットを破壊しようとするのであれば、陸繋ぎになっているインターネット網をピンポイントで断ち切ることは不可能です。
そうなるとやはりサーバー攻撃とか、そういった話になってきます。
それか発電所などを攻撃して、停電にしてしまうことでしょうね。
ウクライナではすでに断続的な停電が起きているといいますが、完全な停電でないならば、スマホの利用は可能です。
ここで、ウクライナの副首相が、Twitterを通じてイーロンマスク氏に助けを求めます。
イーロンマスク氏はテスラなどで有名ですが、スペースXという宇宙開発を行う会社でも有名です。
現在進めているのがスターリンクという、衛星インターネットです。
イーロンマスク氏はすぐに指示を行い、ウクライナでスターリンクを使った衛星インターネットが利用可能になったということです。
イーロン・マスク氏、ウクライナに衛星インターネット接続サービス提供 – ライブドアニュース
これは非常に興味深い試みであると同時に、Twitterを使って呼びかけ、それに応じたという動きもまた興味深いと感じました。
戦争と情報
戦時中においては、情報管理は非常に重要です。
例えばロシアがウクライナの大統領はすでに逃亡したという情報を広めた場合、ウクライナ軍の士気は低下し、あっという間に侵攻が進むことになります。
実際、どこから出た情報かわかりませんが、大統領はすでに出国したという情報も出回りましたよね。
太平洋戦争にしても、日本では都合のいい情報だけが広がっていきました。
でもそんなのは当たり前ですよね。
もし1940年代にスマホとSNS、インターネットがあれば、時代は大きく変わっていたはずです。
アメリカのリアルの情報が日本にも入ってくるわけですからね。そして逆もまた然り。
ウクライナ大統領をはじめ、ウクライナ政府はSNSをうまく活用している印象があります。
大統領が自ら動画を発信するというのも、うまい方法です。Twitterを通じ仮想通貨での寄付を募るのもそうです。
ウクライナは国際的には孤立してしまいましたが、少なくとも国際的な世論は味方につけています。
そういったところは、SWIFT排除や武器支援に踏み切るための原動力になっているようにも感じます。
国レベルだけでは動けない部分を、後押しする形です。
そういう意味でも、今の時代らしい戦争だなと感じています。
逆にいえば、これまでのような情報統制を強めコントロールするやり方は、もう通用しなくなっているとも言えます。
今回の件は、ある意味20世紀が残した宿題のような側面が強い戦争です。
それをインターネット時代の21世紀に白黒はっきりさせることになるのでしょうか。