ツイッターのデマが真実より1.7倍という衝撃的なニュースがありました。記事によると、1500人が拡散するまでの時間は真実の6分の1ということで、かなりハイスピードでデマが拡散される傾向にあることがわかります。
<ツイッター>デマは真実より1.7倍「RT」 MIT調査(毎日新聞) – Yahoo!ニュース
善意のデマ
ツイッターはつぶやく場ですので、なにかの話に対して「え、これまじ?」とつぶやくだけでも拡散されていきます。そしてデマといっても、悪意があるものばかりではありません。いや、むしろ善意によるデマも多いと考えています。
東日本大震災のときも、多くのデマがツイッターで拡散されていきました。
「うがい薬を飲め」
これは、被爆に対してヨウ素剤が配布されましたが、うがい薬にはヨウ素が含まれているため、こういった情報が流れました。リツイートした人は、よかれと思って情報を拡散するわけです。責めることはできませんが、うがい薬を飲むのは健康上よくないことです。これは情報の発信源と真偽を正しく確認せず情報の拡散がされてしまったケースです。
「あそこの避難所に空きが出ている」
あのときは東京でも帰宅難民ばかりとなりました。大きな被害を受けた地域ですと避難所の情報がより重要になります。あの時は避難所の情報がたくさんリツイートされました。よかれと思って情報を拡散するわけです。しかし、その避難所の情報は12時間前のものだったりもしました。苦労してそこまでたどりついても、いっぱいで入れないという事態になります。これは、その情報の発信時間を確認せず情報の送受信を行ってしまうケースのデマです。
これらは、まさに善意のデマです。
多くのフォロワー数を持つ芸能人の方からのリツイートでも、どんどん善意のデマが広まっていったのをよく覚えています。善意と不安、この二つがかみ合ったときにデマは拡散していきます。
嫌悪のデマ
政治でありがちなのが、この嫌悪のデマです。「ほれみたことかー!」と、叩けそうな内容のデマが起きた時に広がっていきます。政治家がいいことをしたデマより、政治家が悪いことをしたデマのほうが拡散スピードは速いと思いますよ。まぁ、統計はないですけど。
アメリカでもフェイクニュースの拡散が話題になりましたが、日本でも総選挙の時にちらほらとみられたのが、この嫌悪のデマでした。
理想のデマ
これは、いわゆる美談です。美談もデマになりやすい傾向があると思います。ちょっと具体例を出すと角が立ちそうなのでいいませんが、最近起きたとある自然災害でデマが拡散され話題になりました。
受け手の同情を誘い、まさに理想であるあるべき姿、ということです。これも、自然災害という不安のニュースだからこそ生まれたデマだなと思いました。
ツイッターとデマ
このブログでも書いたことがありますが、デマを見抜くにはコツがあります。
情報源に尾びれがついているのか、いないのかということです。友達の友達のお兄さんの同級生が…というのは、だいたいデマです。その友達やお兄さんの名前を全員分確認してから拡散しましょう。
とはいうものの、デマを見抜くのはとても難しいことです。もしかしたら自分もまた、デマを知らず知らずのうちに発信している側の人間かもしれません。それに、ものによってはデマでもいいのかなと思います。先述の美談の話とか、別に誰が傷つくわけでもないですしね。真実は一つではないのです。それもまた、真実なのです。