タブレットは文房具?教育用タブレット自腹に揺れる保護者


これはニュース読み配信の文字起こしをブログ化したものです。

自治体による保護者負担への切り替え

公立高校では、これまで国の交付金を使って1人1台のタブレットを整備してきましたが、多くの自治体が保護者負担に切り替える動きを見せています。例えば、香川県では県立高校の新入生から、タブレット端末の購入費用を保護者が負担することになりました。端末本体が5万5000円、ソフトウェアなどを含めると7万5000円もの負担が生じます。

この変更は家計に大きな影響を与えています。子供が複数いる家庭では、教育費の負担が急激に増加し、「高校に行かせられないかも」といった悲鳴も上がっています。公立高校の教育費は年間約31万円ですが、タブレット端末の費用が加わることで、さらに負担が重くなっています。

教育の必需品と家計の現実

タブレット端末は現代の学校教育に必須のツールとなっていますが、その一方で高額な出費を強いられる現状があります。教科書や制服と同様に必需品であるにもかかわらず、リサイクルや下取りが難しいのが現状です。特に、指定された端末を購入しなければならない場合、コスト削減の余地が少なくなります。

GIGAスクール構想として国が推進しているにもかかわらず、保護者に負担を求めることへの疑問の声も上がっています。特に義務教育である中学校での導入については、さらなる配慮が必要かもしれません。

対策案:BYOD方式の導入と社会全体でのサポート

この問題に対する一つの解決策として、BYOD(Bring Your Own Device)方式の導入が考えられます。これにより、保護者は新品の高額な端末を購入する必要がなく、既存の端末や中古品を活用することができます。ただし、端末の種類が多様化することによる管理の難しさや、性能の差による不公平感などの課題も存在します。

また、地元企業からの寄付や、使用済みの端末のリサイクルなど、社会全体でこの問題に取り組む方法も検討できるでしょう。教育の機会均等を保ちつつ、家計への負担を軽減する方策を、さまざまな角度から模索していく必要があります。

このように、タブレット端末の導入は教育の質を向上させる一方で、経済的な負担という新たな課題を生み出しています。今後は、教育の必要性と家計の現実のバランスを取りながら、より良い解決策を見出していくことが求められています。