情報鎖国への道 – ロシアYouTube遮断が映す”分断”の時代


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです。

ロシアで昨年12月からYouTubeの通信速度が極端に低下し、事実上の視聴不能状態に陥っています。12歳以上の人口の半数が日常的に利用する重要なメディアの遮断は、情報鎖国政策の新たな段階を示すものとして注目されています。

段階的な情報統制の強化

当初は通信速度の制限という形で緩やかな規制を行っていましたが、徐々に制限を強化し、現在では実質的な遮断状態となっています。これはウクライナ戦争の終結に向けた動きと連動している可能性があり、国内世論の統制を強化する意図が読み取れます。

インターネットの本質との矛盾

しかし、インターネットは本質的に国家による統制が難しい特性を持っています。VPNを使用すれば規制を回避できることから、完全な情報遮断は技術的に困難です。特に近年はスマートフォンのOSにVPN機能が組み込まれるなど、回避手段の一般化が進んでいます。

今後の展望

この規制強化は、ウクライナ情勢の転換点に向けた準備である可能性があります。しかし、インターネットの開放性と国家による情報統制という根本的な対立は、簡単には解決できない問題として残り続けるでしょう。暗号化技術やVPNの普及が進む中、情報統制の実効性と限界が問われています。