これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです。
大学入試シーズンを迎え、電子機器を使用したカンニング対策が新たな局面を迎えています。技術の進歩により、従来の対策では追いつかない新たな課題が浮上してきました。
多様化するデバイスと対策の限界
大学入試センターは今回初めて、スマートウォッチやスマートグラスなどのウェアラブル端末の使用禁止を明確に打ち出しました。しかし、指輪型デバイスやワイヤレスイヤホン、さらには開発中のスマートコンタクトレンズや脳直結型インターフェースなど、検知が困難な機器は増加の一途をたどっています。特に、将来的な技術革新を考えると、物理的な検査だけでは完全な対策は難しくなってきています。
歴史に見る不正行為
興味深いことに、夏目漱石のエッセイにも記されているように、カンニングの歴史は教育制度と共に古くからありました。しかし、現代の電子機器を使用した手法は、その検知や防止が格段に困難になっています。2022年以降も、カメラ機能を使用した不正行為が報告されており、発覚していないケースを含めると、その実態は把握しきれない状況にあります。
教育制度の根本的な見直しへ
この状況を踏まえると、入試制度自体の再考が必要かもしれません。例えば、「入学は容易に、卒業は厳格に」という新しい教育モデルの導入が考えられます。1年目はオンライン授業を中心とし、2年目からの対面授業に向けて厳格な評価を行うという方式です。このように、単なる不正対策にとどまらない、教育システム全体の再構築が求められているのかもしれません。