これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
イーロン・マスク「2055年までに火星移住は可能」。その壮大な計画の真意とは
スペースXを率いるイーロン・マスク氏が、「30年以内に火星への移住は可能になる」と、改めてその壮大なビジョンを語りました。これは単に「火星に人を送る」という話ではなく、「火星で人類が生活基盤を築く」という、まさにSFのような計画です。
火星移住の絶対条件「自給自足」
マスク氏がこの計画の前提条件として挙げているのが、「2年に一度訪れる、地球と火星が最接近するタイミング(トランスファー・ウィンドウ)を利用して、火星へ大量の物資を輸送できるようになること」です。
そして、最も重要なのが、火星での「完全な自給自足」を達成すること。食料を栽培し、燃料を生成し、さらにはコンピュータやロケットといった高度な工業製品までも、火星現地で製造できるようにする。地球からの補給が途絶えても、人類が火星で生き延びられるようにすることこそが、この計画の最終目標なのです。
なぜ、人類は他の惑星を目指すのか
なぜ、そこまでして他の惑星を目指す必要があるのでしょうか。マスク氏はその理由を、「人類という種の存続可能性を高めるため」だと語ります。
地球に住み続ける限り、私たちは常に、小惑星の衝突や大規模な自然災害といった「自滅のリスク」から逃れることはできません。もし人類が複数の惑星で暮らす「多惑星種」になることができれば、たとえ地球に何かが起きても、人類の歴史や知識、そして意識そのものが絶えることはありません。火星移住は、人類という種を存続させるための、究極の「保険」なのです。
意外と近い?火星とのコミュニケーション
2055年までに火星移住、と聞くと、途方もなく遠い未来の話に聞こえるかもしれません。しかし、もし実現すれば、私たちの生活は想像以上に身近なものになるはずです。
地球と火星の間には、光の速さでも数分から十数分のタイムラグが生じます。しかし、その程度の時差であれば、メールやLINEでのやり取りは問題なくできますし、地球のテレビ番組やスポーツ中継を、火星でリアルタイム(数分遅れ)で視聴することも可能です。物理的な距離は遠くても、心理的な距離は、意外と近く感じられるのかもしれません。
2100年頃には、「どこ出身?」「火星です」なんていう会話が、当たり前になっているかもしれない。イーロン・マスク氏が描く未来は、そんな夢物語を、現実のものとして私たちに見せてくれようとしています。その壮大な計画がどう実現されていくのか、僕も一人の夢見る人間として、しっかりと見届けていきたいと思います。