これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
ヨーロッパが2035年までにガソリン車の販売を禁止する、という方針を打ち出していたのを覚えていますか?日本もそれに追随するような形で、ガソリン車をなくす目標を掲げていました。
ところが今、そのヨーロッパが、この方針を事実上撤回するような動きを見せています。
これ、僕がここ1、2年ずっと言い続けてきた「時代の巻き戻し」が、いよいよ本格的に始まったな、と感じる象徴的なニュースなんです。
行き過ぎた「正しさ」の反動。僕が話してきた「時代の巻き戻し」とは
ここ15年くらい、世界は「正しさ」を追求する大きな流れの中にありました。
SDGs、ダイバーシティの推進、ルッキズム(外見至上主義)の否定…。もちろん、その考え方自体が間違っているとは思いません。でも、中には「ちょっとやりすぎじゃない?」と感じるものも、正直ありましたよね。
僕は、その「行き過ぎ」に対する反動、つまり「巻き戻し」が、これから必ず起きるだろうと話してきました。
今回のガソリン車禁止の動きも、その「やりすぎ」の一つだったんじゃないかな、と。
ヨーロッパって、昔から環境問題とか著作権とか、そういうものに対する意識がめちゃくちゃ強い地域です。グレタ・トゥーンベリさんのような環境活動家が大きな影響力を持つのも、ヨーロッパならではの土壌があるからでしょう。
そのヨーロッパが、一度は「絶対だ!」と決めた方針を覆した。ここに、大きな意味があるんです。
なぜ覆った?現実的な問題と、トランプ大統領の存在
じゃあ、なぜヨーロッパは方針を転換せざるを得なかったのか。
そこには、いくつかの現実的な問題と、政治的な思惑があります。
まず、「電気自動車(EV)って、本当にエコなの?」という、根本的な疑問。
電気を作るのにも二酸化炭素は出るし、バッテリーに使われるレアアースの採掘が環境を破壊しているという側面もある。車体は重くなるし、事故が起きた時のバッテリー火災は、ガソリン車の火災よりも消火が困難だと言われています。
そして、この流れを決定づけたのが、やっぱりトランプ大統領の存在でしょう。
「環境問題なんてクソくらえだ」というスタンスの彼が率いるアメリカは、これからもガンガン、ガソリン車を作り続けるはずです。そのアメリカと、世界の自動車市場で戦っていかなければならないヨーロッパのメーカーが、「EVしか作っちゃダメ」なんていう足かせをはめられたら、競争で勝てるわけがない。
その中で、頑なにハイブリッドなど独自の道を行くと言い続けていたトヨタの戦略が、結果的に正しかった、という形になりつつあります。
こういうのって、振り子みたいに行ったり来たりするものなんです。
10年前は「環境問題に取り組まない企業は悪だ!」という空気がものすごく強かった。でも今は、その振り子が逆方向に振れ始めている。
この「巻き戻し」の動きは、トランプ大統領がいる間は、もう少し続くと僕は見ています。日本も、おそらくヨーロッパに追随して、ガソリン車禁止の目標を撤回することになるでしょう。
これは、世の中の大きな流れです。僕らも、こういう大きな視点で物事を見ていくことが、これからますます大事になってくるんじゃないかな、なんて思います。