世界中で進むワクチン接種。
日本でもなんだかんだ言われながらも、本格的にワクチン接種がスタートし、それなりのペースで進んでいます。
世界に目を向けてみると、これまた様々なお話があります。
今回は香港、台湾とワクチンの話をしてみたいと思います。
香港市民はワクチンに否定的?
香港はいち早くワクチン確保に努めた地域です。
しかしその一方で、香港市民はワクチン接種に否定的であり、なんと数百万分のワクチンが使用期限切れで廃棄するという報道がありました。
えー、もったいない!
こちら少し読んでみると、原因はさまざまですね。
政府に対する不信感、インターネットでの誤情報、危機感の欠如、とあります。
政府に対する不信感というのは、対中国の話です。こちらも以前より問題になっています。
調べてみると、香港のワクチンはドイツ製、中国製の二種類があるようです。
中国製ワクチン、香港市民に踏み絵(The Economist)(写真=ロイター)
ドイツ製のものはビオンテック製なんですが、中国と合同でワクチンを作るという話もあり、そういったことも嫌がる理由となっているかもしれません。
台湾とワクチン問題
台湾は、世界中の多くが国として認めていません。
国連には加盟できませんし、実は日本も台湾を国として正式に認めていません。
この背景には歴史的なものがありますが、早い話が中国と仲良くするか、台湾と仲良くするか、どっちか選べよ!って話で、日本は中国と国交を結ぶ際に、その道を選びました。
その一方で、台湾と仲良くし続けていた国もあります。
中南米に位置する、パラグアイやホンジュラスがそうです。
中国はこういった国にワクチンを提供する代わりに、台湾と断交するように迫っているという報道がありました。
新型コロナ 中国、ワクチン外交攻勢 台湾断交狙い、中南米に照準 米、「裏庭」接近に反応 | 毎日新聞
こちらあまり大きく取り上げられていないので詳細が不明ですが、こういったワクチン外交が今後も起きる可能性は高いと言われています。
実は、台湾は香港と逆で、ワクチン確保に苦戦をしている国です。
調達できた数は、70万回分余りと言われています。人口比でいえば足りません。日本も後手後手に回っている印象はあれど、早期に大量のワクチン確保に成功しました。
台湾がなぜワクチン確保に苦戦したのか、この理由として蔡英文総統は、中国から妨害があった、とズバっといっています。
台湾 蔡総統 “ワクチン調達 中国の妨害で難しく” | NHKニュース
予想はされていたとはいえ、やはりワクチンがこういった政治問題に発展しているようです。
台湾ではアストラゼネカ製のワクチンを打っているということで、日本の打たないアストラゼネカ製のワクチンを台湾に回してあげたらいいのになぁ。
コロナ抑え込みに成功しているとよく言われている台湾ですが、実はコロナ感染者が急増しています。
中国は台湾に対しワクチンをちらつかせていますし、台湾は中国製のワクチンは輸入しないと以前より名言していますが、国内からも中国製ワクチンを入れるべきでは、という意見もでています。
まぁそういった声を牽制するために、中国に妨害されていると名言したのかもしれません。
結果はどうあれど、ワクチン外交は確実にありそうです。