これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです
今年の春に公開される、映画ドラえもんのリメイク作品『のび太の海底鬼岩城』。この作品について、地震や火山のシーンが含まれる、という異例の注意喚起が行われたそうです。
2011年の東日本大震災を経験した子どもたちも、今や15、6歳。津波の映像がフラッシュバックしてしまう、という可能性に配慮した、素晴らしい対応だと思います。
このニュースを見て、僕は、「昔の作品を、現代に蘇らせることの難しさ」について、改めて考えさせられました。
「ちびくろサンボ」と「ジョジョのタバコ」。表現は、時代と共に変わる
昔は当たり前だった表現が、今の時代では不適切とされる。
これって、実は、色々な作品で起きていることなんです。
例えば、絵本の「ちびくろサンボ」。
黒人差別的な表現があるとして、一時期、絶版になっていましたよね。
あるいは、「ジョジョの奇妙な冒険」の空条承太郎。
原作では高校生でありながら、タバコを吸うシーンが象徴的でしたが、アニメ化される際には、その部分が真っ黒に塗りつぶされました。「高校生がタバコを吸うシーンは放送できない」というコンプライアンスと、「タバコを吸ってこそ承太郎だ」という原作リスペクトの、ギリギリのせめぎ合い。制作陣の苦悩が伝わってきますよね。
昔の漫画を読んでいると、高校生が普通にお酒を飲んでいるシーンなんて、いくらでも出てきます。
もちろん、当時も未成年の飲酒は法律で禁止されていました。でも、それに対する社会の「意識」や「捉え方」が、今とは全く違っていたんです。
これは、誰かが悪い、という話じゃない。
時代の変化って、そういうものなんだと思います。
「リバイバルブーム」の裏側にある、クリエイターの苦悩
今、世の中は空前の「リバイバルブーム」です。
昔のゲームがリメイクされたり、昔の曲が再ヒットしたり。今回のドラえもんのように、過去の名作映画が、新しい世代のために作り直されることも、珍しくありません。
僕も、『海底鬼岩城』は、子供の頃に見て、すごく感動したのを覚えています。
特に、最後のバギーが自己犠牲で特攻するシーンは、今でも忘れられません。
そんな素晴らしい作品を、今の子供たちが、自分の親と同じように楽しめる。
リバイバルって、すごく素敵なことだと思うんです。
でも、その裏側には、「昔の表現」と「今の価値観」のギャップを、どう埋めるかという、クリエイターたちの、ものすごい試行錯誤がある。
ただ昔のものをそのままなぞるだけでは、今の時代には受け入れられない。
かといって、変えすぎてしまえば、原作の魅力が失われ、昔からのファンをがっかりさせてしまうかもしれない。
この絶妙なバランス感覚こそが、リバイバル作品を成功させる上で、何よりも重要なんだなと、今回のドラえもんのニュースを見て、改めて感じました。
『のび太の海底鬼岩城』のリメイク、本当に楽しみです。
原作の感動はそのままに、今の時代に合わせた、どんな新しい表現が見られるのか。公開されたら、ぜひ見に行きたいなと思っています。