シェアリングエコノミーと民度の話


これはスタエフの文字起こしをブログ化したものです


先日、X(旧Twitter)で話題になり、ネットニュースにもなっていた「レンタルスペースを利用しようとしたら、中がぐちゃぐちゃだった」という出来事について、今日はお話ししたいと思います。

便利さと引き換えの「無人サービス」のリスク

「まあ、そういうことも起こり得るだろうな」というのが私の率直な感想です。

私自身、仕事のちょっとした撮影や打ち合わせ、メイクなどで無人のレンタルスタジオやレンタルスペースを利用することがあります。(自分で予約することは少なく、スタッフさんが手配してくれますが)

最近は無人のスタジオが本当に増えました。
ネットで予約し、送られてきた暗証番号で鍵を開け、こんにちはと挨拶するスタッフもいない状態で勝手に撮影し、勝手に戸締まりをして帰る。
一応、トラブル防止のために室内に監視カメラが設置されていることが多いので、そこまで派手に散らかす人は少ない仕組みにはなっています。

しかし、自分のすぐ前に利用していた人が「民度の低い人」だったり、「時間がなくて慌てて飛び出した人」だったりすれば、ぐちゃぐちゃの状態で次の人が入室することになるのは、システム上当然あり得る話です。

幸い、私がこれまで利用してきた中で中が散らかっていたことは一度もありませんが、それはたまたま運が良かっただけかもしれません。

カーシェアやコインロッカーに問われる「民度」

インターネットの発達により、昔に比べて無人で完結するサービスが格段に増えました。
昔は無人サービスといえば自動販売機やコインロッカー、コインランドリーくらいでしたが、今はレンタルスペースの他にも、レンタサイクル(シェアサイクル)やカーシェアなど、様々なものが無人化されています。

私も5年ほどカーシェアを愛用していますが、これこそまさに「ユーザーの民度」が試されるサービスです。
前の利用者が車内にゴミを放置したり、泥だらけの状態で返却したりすれば、次に乗る人は最悪の気分になります。私が一度もそういう目に遭っていないのは、たまたま私の住んでいる地域の民度が高いからだと思います。

コインロッカーなら、開けてみて中が汚かったり濡れていたりしたら「なんだよこれ」と文句を言いつつ、別のロッカーを使えば済みます。
しかし、レンタルスペースやカーシェアのように「事前にお金を払って予約し、その時間しか使えないもの」の場合、現場に行ってから「汚いから他を使おう」というわけにはいきません。
ホテルならフロントにクレームを言えば部屋を変えてもらえますが、無人サービスではその場ですぐに対応してくれる人がいないのです。

テクノロジーによる解決か、民度の向上か

今回のレンタルスペースの件で炎上してしまったのは、利用者への対応が悪かった(最初は半額しか返金されないと提示された等)ことも大きな原因です。
管理会社がすぐに真摯な対応をしていれば、ネットでここまで騒がれることもなかったでしょう。

では、この「無人サービス特有のトラブル」をどう解決していくべきでしょうか。

一つのアプローチは「システムやテクノロジーによる解決」です。
例えば、「利用後の状態をAIカメラでチェックし、汚したまま退室したユーザーからは自動で罰金(ペナルティ)を徴収する」といったガチガチのルールと監視システムを導入することです。将来的には、人型ロボットが常駐して清掃やトラブル対応をしてくれるようになるかもしれませんが、今はまだ現実的ではありません。

もう一つのアプローチは、「人間の民度の向上」に期待することです。
「そんなの無理だ」と思うかもしれませんが、長い歴史で見れば、世の中のルールやマナー(民度)は徐々に向上しているはずです。カーシェアやシェアスペースという文化がもっと当たり前に根付けば、「次に使う人のために綺麗にして返す」という意識も自然と高まっていくのではないでしょうか。

無人で何でも済ませられる合理性と効率の良さは、現代社会にとって非常に魅力的です。
今後もシェアオフィスやシェア○○といった無人サービスは増え続けるでしょうから、この「人間の民度とシステムの問題」は、どの業種でも必ず直面する重要なテーマになっていくと思います。

今日は、レンタルスペースのトラブルから考える無人サービスと民度についてお話しさせていただきました。