パラダイス文書とかいう、おめでたい名前のよくわからない文章が話題になっています。パラダイス文書には、やれ政治家の誰が、漫画家の誰が、さらには元女王までもが…と、大物ばかり。記事を読むと、え、鳥山明が悪いことしてるの?って印象を持たせようとしている感じもちょっとあるような…。ただ、正直のところなんのこっちゃという話です。
パラダイス文書とは、法律事務所「アップルビー」から流出した、英領バミューダ諸島などのタックスヘイブン(租税回避地)に設立された法人などに関する電子ファイルの総称です。
情報源: パラダイス文書とは?
まぁ、説明を読んでもわかるような、わからないような、という感じです。
タックスヘイブン、まさに天国?
この世は地獄です。お金を稼げば稼ぐほど、税金の課税率が高くなりますね。日本だけじゃなくどこの国でもそうで、もうやってらんないわけです。そこで登場するのが租税回避地、タックスヘイブンなんて呼ばれます。具体的には、税金がめっちゃ安い、もしくはかからないような場所のことをいいます。ちなみにこういった場所は、自国で産業を持たない小さな国、地域が多いです。税金を下げることで貿易の拠点として使われやすくしたい、ということなのでしょうね。
情報源: パナマ文書 「タックスヘイブン」で租税回避する仕組みを簡単に解説 | マネーの達人
早い話が、税金が安い地域に会社の本拠地を置いてしまえば、かかる税金が少なくなるという単純な話です。ただ、あからさまに本拠地をそこにおくのもなんか露骨なので、中間会社を作って、そこが儲かるような感じにお金を動かします。そして、その中間会社をタックスヘイブンの地域に作ってしまえばいいという話です。Wikipediaによると、アメリカ合衆国デラウェア州は2016年4月の集計で人口89万7934人に対し、企業数は94万5326社あるということで、世界中がそこに会社を作って、税金を浮かせているということがわかります。個人でも、似たような感じでペーパーカンパニーを作ってそっちでお金を運用したり、めっちゃ余裕がある人は向こうに形の上で住んでることにしちゃうみたいですね。
ちなみに、世界中で3300兆円の金額がタックスヘイブンによって納税を免れたという調査報告もあります。これはすごい額ですね。
これは違法なのだろうか?
さて、ここからが問題ですが、これは脱税なのか、節税なのか。違法なのか、合法なのか。解釈では、これは節税であり、合法なのです。基本的には。問題なのは、モラルの話なんですね。うちらからこんなにも税金とっていくのに、なんで金持ちは海外でうまいことやって税金減らしてるんだよ。消費税上げる前に、あいつらから金むしりとれよ、という話です。ただまぁ、モラルの話です。(二回目)
難しいんですよね、こういうの。
以前、パナマ文書というのもニュースで話題になりました。けっこう、いろんな人がこういうのやってるんだなぁと思いました。もはや、他人事ですからね。世の中の人の感覚はそんなもんじゃないでしょうか。
ただ、節税されてる金額があまりにも大きいので、各国対策に乗り出していますし、この資本主義の時代、富の再分配というのも大きなテーマになっています。このあたり、どのようにメスをいれるのか気になるところですね。
情報源: サラリーマンの「タックスヘイブン」活用のススメ | ZUU online
ミュージシャンの究極の夢?永遠の旅人
永遠の旅人とかいうと、ちょっとかっこいいですね。パーペチュアルトラベラー、という言葉があります。世界中の国のあっちこっちを渡り歩いている人のことをいうみたいです。183日ルールというのがあり、要するに1年間の半分以上いなければそこに居住したことになってないということなのです。つまり、いろんな国を転々としていたら、税金払わなくていい、みたいなことみたいです。え、本当?
ミュージシャンのような仕事は、まぁ極端な話ライブやリハ、レコーディングだけその地にいるわけで、レコーディングやライブを海外で多くする人にとっては、日本にいる時間は短くなりますよね。作曲は世界中でできますし、あー、ちょっと曲作りに集中したいから南の島に行ってくるかな、みたいなことしてたら日本滞在183日くらい切りそうじゃないですか?
実際のところ、183日より日本の滞在日数が少なくても、日本に拠点があるとみなされたらやっぱり税金払わないといけないみたいです。そりゃそうだよね。ちょっとこのあたり、国税庁のホームページとか見てみたんだけどよくわからないことが多かったです。うーん、税金の話は難しい。
いやその前に、そんな心配はそれくらい稼いでからやれよって話なんですけどね。
パラダイス文書の前に、お前の頭がパラダイスじゃねえか。そうです、脳内お花畑の彩雨さんは毎日楽しくバンドやってます。これからも税金払います。でもいつかは南の島で作曲したいです。ありがとうございました。