QUESTIONより
「頭のよくなるクラシック」って言うCDをたまに見かけますが、本当に頭がよくなりますか?
「頭のよくなるクラシック」たしかにありますね。
これについては10月の京都情報大学院大学でも触れたテーマですが、残念ながら音楽を聴くだけで頭がよくなるわけではありません。しかし、無関係でもありません。
音楽と集中力
人には集中力というものがあります。この集中力を意図的に生み出すのは難しいですが、環境による差もあります。あまりにもうるさすぎる環境は集中力が保てませんが、あまりにも静かでもダメで、程よい音が鳴っている状態がもっとも集中できるのです。
音量レベルでは喫茶店くらいがちょうどいいとされています。そのため、喫茶店で勉強をする人も多いでしょう。
ですが、集中力を保つにはもう一つ要素が必要です。
人は、自分に関係している情報があると、そちらに心を奪われてしまう性質があります。
例えば、勉強していると遠くの女子たちがこちらをチラチラ見ながらなにかしゃべっているとします。「え、なんか自分になんかあるのかな?」と気になってしまいますね。家で勉強していて、玄関でガタって音がなったとします。「いきなり誰か入ってきた?泥棒か?」と気になってしまいます。
こういった情報は音量レベルとはまた違うもので、できるだけそういったものを排除する必要があります。
この二つを組み合わせると、実は音楽をイヤホンで聞きながら勉強するというのは、実は理にかなっていることなのです。勉強に集中できるという意味で、頭がよくなると表現することはできます。
α波と集中力
よく頭のよくなるクラシック、というCDに書いてありがちなのはα波というキーワードです。α波は集中力に関係するのですが、音楽自体にα波が含まれているわけではありません。
音楽を聴いてリラックスすることで、脳がα波を出すのです。というより、ほどよく心も安定して集中している状態でα波がでるのです。こういった脳を安定させる環境に最適という意味で、α波が出るCDみたいなのがあるわけです。
一般的にはモーツァルトの曲がいいとされています。曲調にも関係しているようですが、この辺りは自分が好きな曲を流すことが一番です。こちらも同様に、勉強に集中しやすい環境にするという意味で、頭がよくなると表現しているのでしょう。
というわけで、とりあえず頭をよくするためには勉強するほかにありません。自分自身も勉強するときは音楽をかけていましたし、音楽を流すことは賛成派です。学生のみなさん、勉強がんばってくださいね。