QUESTIONより
生カステラ、生蕎麦など、生とつく食べ物はたくさんあるかと思いますが、生の定義を彩雨さんは知ってますか?
不思議なもので、例えば生野菜とかだと、野菜をそのままという意味でなんとなく意味も分かります。
しかし生蕎麦や生パスタなどは、そのまま食べるわけではなく、加熱して食べますよね。そもそもそのままじゃ食べられないし。
それなのに生、って入るのは不思議です。
生卵だって火を通したら生卵じゃないですからね。
生の定義とはなんでしょう。ちょっと調べてみました。
成分の違い
生クリームや生チョコってありますよね。
あれ、別に生があろうとなかろうと、用途などは変わりません。
その違いは成分にあります。
チョコレートは表記にルールがありまして、公正取引委員会によれば「チョコレート類の表示に関する公正競争規約」は、チョコレート加工品(チョコレート生地を全重量の40%以上使用したもの)のうち、クリームが全重量の10%以上であって、水分(クリームに含有されるものを含む)が全重量の10%以上となるものを生チョコレートと表示できるとあります
同じように生クリームは食品衛生法に基づいたルールで、
・生乳や牛乳を原料としたもの
・牛乳等の中に含まれている乳脂肪を濃縮したもの
・植物性油脂や添加物を含まず、乳脂肪分18%以上のもの
とあります。ちなみにそうじゃないものはホイップクリームなどの名称があり、植物性油脂を多く含んでいます。
加熱しても生
加熱しても生と呼ばれるものもあります。
生ハムや生ベーコンなどがそうです。
「63℃で30分間」というのが食品衛生法で定められた加熱の定義になります。
同様に生パスタも過熱します。
これは加熱の問題ではなく、パスタを乾燥させた乾麺を使うか、そのまま使うかの違いになります。
そのまま使うのが生パスタです。
ちなみに生蕎麦はまたちょっと違って、そば粉100%で作った蕎麦を生蕎麦といいます。「なまそば」ではなく「きそば」と読みます。
製法の違い
ビールに関してもこの熱に関係することです。
これは製法の違いによるものです。
ビールは最後に加熱処理を行います。この加熱処理を行わないビールを生ビールといいます。
以前は当たり前のように行われていた加熱処理ですが、技術の発達により加熱処理をしなくてもビールを作ることができるようになりました。
そのため、今普通に飲んでいるビールのほとんどは生ビールです。お店で、缶ビールで、瓶ビールで、という差はありません。
その中でも、あえて加熱処理をするビールもまだあります。味わいが違うからです。缶ビールにも生のものにはちゃんと非加熱処理をしたものと明記されていますので、気にして飲み比べをしてみるといいかもしれませんね。