レコーディングの必須アイテム、スピーカーとヘッドフォンの話


ミュージシャンの必須アイテムはいくつかありますが、定番のアイテムといえばやはりスピーカーとヘッドフォンです。

これは純粋に音がいいから使うというものでありまして、早い話がいいと思えばどれを使ったって音楽をすることができます。

モニタ用の標準機器

しかし、音楽は自宅だけで完結するわけではなく、あちこちのスタジオに出向くこともありますし、あちこちのスタジオで流れることもあります。

そんなときに必ず、思ったよりもああだった、こうだったと環境が変わると気づくこともあります。

こういった定番アイテムはこれを使わなきゃいけない、というルールがあるわけではなく、なんとなく長い時間をかけて標準の製品となったという感じです。

スピーカーでいうと、YAMAHAのNS-10Mが昔は多く使われていて、スタジオには必ずと言っていいほど置いてありました。最近は違うのも増えていますね。

ヘッドフォンは間違いなくSONYのMDR-CD900STが一般的です。どこのスタジオにもだいたい置いてあります。

これはうちにもあります。

どこにでもあるというのは大事なことで、みんなが同じもので音を確認することで、だいたい標準の音というのがわかるわけです。原音という言い方をするときもあります。定規の1センチの幅がみんな同じかどうか、という感じにもちかいですね。

スピーカーもヘッドフォンも、この二つは言うほど高いものではありません。

これらに共通していえるのは、どんな細かい音もきっちり聞き取れるくらい解像度が高い、ということです。

レコーディングやミックスでの粗探しは、こういったもので聞き取ります。

ただ解像度が高いということがすなわちいいものかというと、それはそれで違います。

リスニング用にこういったスピーカーやヘッドフォンをわざわざ購入する必要はまったくありません。

新型のヘッドフォン

ただ、このスピーカーやヘッドフォンも何十年も前から存在するものです。

先日、SONYは新たな機種としてMDR-M1STを発売しました。

現在は昔よりもレコーディングの技術が上がっていまして、同じデジタル録音でもかなりのハイスペックで録音するようになりました。

いわゆるハイレゾ対応ということで、どれほどの差があるのかはわかりませんが、時代のニーズに合わせたヘッドフォンになっているようです。

スピーカーも近年はスピーカー自体に電源が内蔵されているアクティブタイプのものが主流です。うちで使っているものも同様にアクティブのものです。

NS-10Mはパッシブタイプのものでして、アンプがなければ音を鳴らすことはできません。アンプでも音が変わりますし、そういう意味ではモニターとしてはアクティブのほうが使い勝手がいいかもしれませんね。

もっとも、音が変わると言い出したら、部屋によってもヘッドフォンの利用頻度によっても音が変わるので、一概には言えない話でもありますけどね。