不便でもいい、引き算のマインドでイノベーションを


小学生のころですが、めちゃくちゃ多機能な筆箱があったんですよね。

どんな感じのものだったかなと検索してみたら、すぐでてきました。

これは懐かしい!

多機能にあこがれ

昭和の子供、特に男の子はこういうの大好きだったとおもいます。

しかしこういった多機能なものへのあこがれは子供だけにとどまらず、家電や調理器具などでも、多機能なものは多いですよね。

時代は平成になっても、ガラケーはカメラもついてテレビもついてと、どんどん機能がプラスアルファされていきます。

ゲーム機でもテレビを見ることができたり、逆にテレビでゲームができたりと、いろんなものが融合していきました。

そういったマインドは今も引き継がれています。

先日母がテレビを買いなおしたのですが、最近のテレビはAndroidをベースとしたシステムが導入され、YouTubeなども見ることができます。

これはこれでいいのですが、そのリモコンがすごいんですよね。ボタンがたくさんです。

このリモコン、完全に昭和、平成と受け継いできているプラスアルファの精神を象徴するようなもので、非常に使いにくいのです。

引き算のマインド

Clubhouseが最近流行していますが、このClubhouseはこういったプラスアルファのマインドでは生まれません。なぜなら、コメントができない、アーカイブも残らない、リツイートやお気に入りの機能もないというもので、できないこといがあまりにも多すぎます。

じゃあそういった機能があればいいかというと、必ずしもそういうことではありません。引き算のマインドがうまく機能した例です。

今はもう何でもプラスアルファをしていくものが正解ではなくなってきているように思えます。転換期は2000年代初頭、iPodやiPhoneが登場した頃でしょうか。

このプラスアルファのマインドは、企業だけではなく消費者もそれを求めがちなんですよね。テレビを見ることができないiPhoneなんて、と当時の消費者は考えがちで、それに企業側も答えてしまうわけですね。

あれもこれも、というのは誰でも考えることができます。今は技術的にも進んでいますので、思いついたものをつけてしまうことができます。

そういった時代では、逆に何をなくしていくか、という引き算のマインドを忘れてはいけません。

これは商品づくりでもそう、ネットのサービスでもそう、もしかしたら多様化、マルチ化している音楽業界もそうなんじゃないかなと思っています。