Twitterは、2006年よりサービスを開始しています。
一番最初のツイートはこちらです。
Twitterを設定しました!的な感じです。
初のTwitterの投稿を売る、という考え方
こちらの初投稿が売りに出されています。
もうすでに2億円を超えているとか。すごいことですね。
しかしツイートを売る、というのはいまいちよくわかりません。
ツイッターのアカウントを売る、ということではありません。あくまでこのツイートを売る、ということです。
しかし売るも何も、誰だってみられるこのツイートを売るとか買うとか、いったいどういうことなのでしょう。
NFTとはなにか
デジタルデータは、簡単にだれもが閲覧することができます。
このブログの文章もデジタルデータですが、もちろんこれを読んでいる人のスマホでもパソコンでも同じように表示されます。
しかしこのブログが紙に印刷されたものである場合、その紙がないと読むことはできません。紙ならばデジタルデータを所有する、ということも意味が分かります。
現在、NFTという考え方があります。
NFTというのは、Non-Fungible Token、代替不可能なトークンという意味です。しかし日本語にされてもよくわかりません。
こちらも、まずはデータではなくモノで考えてみましょう。
ここに100円玉があるとします。そしてみなさんが100円玉を持っているとします。この100円玉を取り換えても、みなさんはなにも問題ありませんよね。なぜなら、100円玉は代替可能なものだからです。
同様に、ここにCDがあるとします。そしてみなさんはサイン入りCDを持っているとします。それを取り替えたら、問題ありますよね。CDとしては同じでも、サインがあるかないかで同じものではなくなります。つまりサイン入りCDは代替不可能なモノということです。
これをデータ上でやるのが、NFTです。
例えばここにピカソの絵があります。ものすごく価値が高いです。しかし、その写真もあるとします。じゃあその写真に価値があるかといわれると、ありませんよね。ピカソの絵を精巧にデジタルデータにしても、そのデータ自体が高額で取引されるものになるかというと、そうはなりません。
では、もしピカソが今も生きていたとして、パソコンで絵を描いたらどうでしょうか。
しかも、そのデータは1点モノとしましょう。1億円で、一人にしか売らないということです。JPEGデータです。例えばそれが売れたとしましょう。
買った人は、世界で一つしかないデジタルデータ、めっちゃ貴重で価値がある!と思うわけです。そこで、別の人がその絵を買いたい!というわけですが、じゃあ10人が買いたいと名乗り出たことにしましょう。そしたらそのJPEGデータを10人に売って10億円の売り上げだ!となるかというと、ならないと思われます。
ピカソが書き出したJPEGデータと、購入した人が持っているJPEGデータ、これは代替可能だからです。コピーされればされるほど、価値は下がっていきます。
基本的にデジタルデータは代替可能なのです。
これを代替不可能にするというのがNFTです。
つまりピカソが書き出した一点モノのJPEGデータのみに認証マークをつける、というような考え方です。これはコピー不能です。そのデータ一つにしか認証マークはつけられません。
そのため、ピカソが書き出したJPEGデータを欲しい、という人が現れたら、その人にそのデータを渡すと、自分が持っているデータがなくなる、もしくは認証マークが消えるという技術がNFTです。
NFTはブロックチェーンによりそれを可能にします。ブロックチェーンはものすごく透明性があり、ものすごく安全な管理システムのようなものですので、悪い人がピカソの絵を複製するとか、そういうことはできない仕組みとなっています。
だからこそ、このピカソが作るデジタルデータの価値を保ち続けることができます。
しかしその一方で、ピカソの絵自体はJPEGデータですので、ネットなどでどんどん広まる可能性もあります。認証マークがないデータです。しかし認証マークがあるデータは一つしかありませんので、その所有者は認証マークを見ながらニヤニヤできるわけです。
これはイメージ的には、ピカソが描いた絵画には価値があれど、贋作や写真には価値がないのと同じです。
NFTは転売可能ですので、それこそ美術品のように価値が変わり、所有者も変わっていきます。ブロックチェーンで管理されますので、その履歴もすべて残ります。
NFTの活用方法
現在、芸術活動はリアルだけではなく、デジタルの世界も主戦場となってます。しかし戦い方は異なります。
デジタル上ですと一点もの、という概念は存在しません。しかし、NFTを活用し、データの価値を高めることが可能です。
先ほどのピカソの話もそうですが、同じように例えば楽曲をデジタル上でリリースし、それはサブスクやYouTubeで誰でも聞くことができます。しかし認証マークがついたデータは世界にいくつかしか存在しない、とすることもできますね。
技術的には、そもそもその認証マークがないと再生することができない音楽、というのも可能だと思われます。データとしては手元に残りますが、再生できないというものです。
これならば、かなり希少価値が高い音楽データを作ることができます。数量限定販売のCDをデータ上でやるようなものです。
こういった形で、デジタル上で活動する芸術家は、NFTを活用し、作品の価値をコントロールすることが可能になります。
他にもゲームでの活用も期待されているようです。
例えば、ポケモンでも、このポケモンは誰がいつ捕まえたものか、みたいな情報が残りますよね。これに、公式が認証マークをつけるようなイメージです。それを人に送ると、その認証マークも一緒に送るような形になり、1点もののポケモンとなるわけです。
このNFT、Twitterの投稿を競売にだす、というものだとちょっと意味がわかりにくいんですよね。
個人的には、これはこれで将来の音楽を大きく変える可能性がある技術の一つだと思っています。ブロックチェーンの音楽での活用法として著作権管理を考えていますが、また別の活用方法としても期待したいです。