本当に月は実在するのか、なぜ地球は平面ではないのか。トンデモ説をあざ笑ってはいけない!


先日、ネット上で月がホログラム、というTwitterのまとめが話題になっていました。

喫茶店で隣の女性が「月はホログラムで映し出され実在しない」と熱弁→そこから人類の存在をも疑う大喜利が始まる

この月はホログラム説は地球平面説と並び、宇宙関連の二大トンデモ説となっています。

とはいえ、少し前までは太陽なども地球の周りをまわっているという天動説が主流ではありました。

せっかくなので、この二つの説を簡単に紹介してみたいと思います。

月どころか宇宙そのものがホログラム

地球外には他の星など存在しなく、人間が見ている天体は何者かが映し出したホログラムだ、というものです。

実はこの話、少し分析してみると、二つの説が混在されているように思えます。

一つは月についての謎です。そもそもNASAは月に行ってないのでは、という都市伝説も昔からありました。最近は月が人工物であるという話もあり、近いにも関わらず謎が多い天体ということで、一部のマニアを沸かせています。

もうひとつが、ホログラフィック宇宙論というものです。

こちらは宇宙は2次元の平面が3次元的に宇宙を表現しているのではないか、というものです。実はホログラムも2次元を3次元的に見せる技術ですので、宇宙はホログラムのようなものではないか、というものです。

今回ネットで話題になったものとは名前が似ていますが、少し異なります。

このホログラフィック宇宙論については、フェルミ研究所が検証実験を行っています。

「宇宙ホログラム説」、超高精度の時計で検証へ

その結果、ホログラムではないとなったそうです。難しすぎてよくわかりません。

地球は球体じゃない

もう一つが、地球平面説です。

こちらについては、日本ではあまり話題になっていませんが、海外では熱心な地球平面論者がいます。熱心に地球平面説を唱える人を、フラットアーサーという言い方をします。

こういった考え方は古代、中世から存在していました。

その後近代化とともに宇宙があり、地球が球体であることは周知の事実となったわけですが、一部のキリスト教原理主義者は、科学全般に対して否定的な考え方を持っています。ガリレオの地動説、ダーウィンの進化論など、キリスト教的な発想とかみ合わないことも科学には多く、このあたりの切り分けが難しい所です。

まぁたしかにこれだけ広大な地球ですから、平らと言われればそう感じてしまう気持ちもわかります。それでも山に登れば地球が丸いような気がする光景を見ることができるわけですが。

もちろん無理のある理論なことはわかりますが、2018年にアメリカで行われた調査では6%は地球は平面であると答えているそうです。

勉強する意味

おそらく多くの人は、月はホログラムとか、地球は平面とか、なんてバカなやつらだとあざ笑うことでしょう。

しかし同じように、多くの人はガリレオの地動説を認めようとはしませんでした。

大事なことは「それが常識」ではなく、そうであることをきちんと説明できるかどうか、です。

なぜ月は存在しているといえるのか。なぜ地球は球体だと言えるのか。実際に月に行ったことある人はいないでしょうし、飛行機や船で地球一周したことある人も少ないでしょう。

月があること、地球が球体であること、ちゃんと説明できるでしょうか。本当の勉強というのは、月が実在し、地球が球体であるということを覚えることではない、ということです。

(なぜ月があるのか、なぜ地球が球体であるかという話は、長くなるのでまた別の機会に)