QUESTIONより:地震や津波もあるし、海沿いに家を建てるのはどうなの?について


QUESTIONより

家の建て替えの質問です。 家族が家を建て替えたいと話していて、その立地が海に面している場所なんです。 大地震が来たらほぼ100%被災する場所に家を建てるのはどうかと思ったりしたのですが、彩雨さんだったら建てますか? 日本にいる限り(地球にいる限り?)地震の災害は避けて通れない道なので、そこを苦慮するのならば住む場所をよく考えるには越したことがないと思いました。 そこで被災した時のことまで考えて、家を建てるならいいのですが、そこまで考えていないような気がして、複雑な気持ちです。 よければ、彩雨さんの居住と地震の相関性など考えて、アドバイスいただけないでしょうか? よろしくお願いいたします。


なるほど、シーサイドの住宅とは素敵ですね。

毎日海を見ながら生活できるなんて、それこそ幸せなものです。

よりよい人生とはなにか

そもそも論ですが。

何をもって「いい人生」とするのか。

長く生きることを「いい人生」の目的であるとするならば、たしかに海沿いは地震では津波のリスクもありますし、国によっては地球温暖化で長期的には水没のリスクもあります。

とはいえ、じゃあ都市部で暮らせば長生きできるのかというと、それもまたケースバイケースです。都市部ならではのストレスもあるでしょうし、地域によっては環境問題なども。

遠い未来にコロナのような未知の伝染病が流行した際、都市部の人口が多い地域から順に人がバタバタと死んでいくようなことだってあり得るかも。

戦争が起きれば都市部からミサイルが落ちます。海沿いだから長生きできたね、なんて人生になるかもしれません。

損、得では換算できない幸せ

地震の際、地盤とは本当に重要なものだなと感じます。

建物が古いか新しいか、どういった素材で、どういった建築法なのか。

もちろんこれらも重要です。

ただ最終的には、全て地盤に行きつきます。地盤が優れた地域こそ最強です。

それはあくまで、地震の時に被害が少ないということを重要視した考え方です。

たしかに日本は地震が多いですが、毎日震度7が起きるわけではありません。

いつ起きるかわからない地震のために地盤のいい高価な場所で狭いマンションに住む人生と、地盤はよくないけどそれなりの一戸建てを建てそこに住む人生、どちらがいい人生かなんて、誰にも決められるものではありません。

海沿いの良さはある

自分は海沿いには住んだことはありませんが、海沿いはいいなと思いますよ。

景色、海の匂い、波の音など、代替しがたい要素が多いです。

その一方で、塩害のこともありますので、慣れてない方がシーサイドに住むのは、維持をするのも大変と聞きます。

もしかしたら、ご家族の方も「いつか海沿いに家を建てたい」という人生をかけた希望があったのかもしれません。

自己実現の一つの形として、その通りに夢をかなえることもまた、よりより人生の積み重ねのようにも思えます。

ぜひご家族の方と、お互いの幸せと人生の命題とはいったい何なのか、ということをお話されてみてはいかがでしょうか。