感染者急増で日本式ロックダウンはあり得るか


感染者数が減らない東京。

これまでずっと、感染者の数より死者数や重症者数なども合わせて数字を見ないといけませんよ、という話をしていますので、まずは見てみましょう。

こちら感染者数

こちら死者数

うーん、コメントしづらいグラフですね。

とはいえこのまま患者数が増えると自宅療養をする患者も増えるということで、結果的に死者数がどこかを超えると増える可能性もあります。死者数の波は少し遅れてくるので、これだけで増えていないとどこまで断定できるかというところですけども。

そもそもコロナにならないほうがいいに決まっていますので、これからも引き続きマスク着用、手洗い、具合が悪かったら出歩かないなど、基本的なことを徹底するしかありません。

もっとも、これは感染者の数に左右されず、ではありますけどね。

日本式ロックダウン

先日、日本式ロックダウンという聞き慣れない言葉が登場しました。

感染急増で日本式ロックダウン検討も…専門家「効果は緊急事態宣言と同じ」(東スポWeb) – Yahoo!ニュース

内容はまったく不明ですが、こういった言葉が新しく出てくる事に対し、実は自分は賛同している方だったりします。

今年1月の緊急事態宣言について自分は完全な否定派なんですが、その理由が宣言への慣れでした。結果その通りになりました。

内容は同じようなものでも、1月から年内に何度か発令された緊急事態宣言は、名前を変えるべきでした。

そういった意味で、ロックダウンという昨年から魔法のように唱えられているこの言葉をここで活用するのはアリだと思っています。

とはいえ、その内容が重要です。

強硬策を求める世論に違和感も

世論といってもめちゃくちゃ偏っているYahooのアンケートですが、大多数でロックダウンについて賛成している人が多いです。

日本で、ロックダウン(都市封鎖)をするべき? – Yahoo!ニュース みんなの意見

ロックダウンというものがどういうことなのか、本当にわかっているのか。昨年春の自粛とは意味が違います。

コロナから1年以上が経ち、結局ロックダウンをした都市もコロナが減っているわけでもありません。昨年ならともかく、今それをやるのも愚策のようにも思えます。

それでも、たしかにロックダウンを求める声はちらほらと聞こえてきます。

日本は精神的にも、社会構造的にも、いわゆる「おかみ文化」が定着していますし、そういうのが向いていると思うんですよね。皮肉なもので日本はもっとも成功した社会主義国と揶揄する声もありますけども。

とはいえ、政府も私権を制限する厳しい措置を取ります!なんてのは選挙前には言えないんですよね。むしろ野党だってそれは言えないでしょう。

理屈ではガチのロックダウンはありえません。政府もそれをわかっていて、これについてかなり慎重な立場をとっています。

しかし内面でそれを望む声が増えているというこのネジレに、なにか日本人らしさを感じます。

そういったところで、内容を中途半端にした緊急事態宣言ではない「日本式ロックダウン」は、場繋ぎとしてはあり得る話かもしれませんけども。