現在、世界経済に存在する大きな不安の一つが「中国恒大」の問題です。
中国の一つの大企業の問題ですが、今や中国は世界2位の経済大国です。
状況次第ではリーマンショック再来か、ということで、世界中が注視しています。
中国恒大で起きていること
そもそも中国恒大とはなんでしょうか。
多くの日本人にとっては聞いたこともない会社だと思いますが、一部のサッカーファンには有名な会社です。
会社名は恒大集団です。
中国での強豪クラブチームを所有している会社ですからね。
恒大集団というのはマルチにいろんなビジネスに手を出していますが、基本的には不動産会社です。
昨年あたりから怪しい感じはあったようなのですが、一気に情報がでてきたのは9月になってからです。
小難しい話は避けますが、早い話が借金を返せなくなるんじゃないの?という不安が出ているということです。
その借金いくらだよってところですが、なんと約33兆4000億円とも言われています。
意味の分からない金額ですね。JALが経営破綻した時も2兆円とかですから、なんかかわいく見えますね。
気になる今後の展開
恒大集団が経営破綻をするかどうかが、まず一つの焦点となります。
自力で解決するならいいんですが、ちょっと難しそうですよね。
次なる焦点は、中国政府がこの会社を助けるかどうか、ということです。
日本だったら助けますよね。JALも助けましたし。
ただ中国はどうでしょう。
政府としては、倒産されてしまったら中国経済に周り回って大ダメージになることは間違いありません。
しかし、なんであの会社だけ助けるんだよ!と不平不満が起きてしまいます。
これ中国ならではってところでもあるんですが、習近平国家主席は「共同富裕」を掲げた経済政策を行っています。
みんなで金持ちになろうぜってことなんですが、貧富の差をなくそうねってことです。
日本でもそうで、金持ち層からたくさん税金を取るってのも同じような考え方ではあるんですけど、それをさらにがっつりやるような感じです。
中国は資本主義と社会主義のいいとこどりをしていて、習近平時代からそれが見事成功しているような感があります。
それだけに、ここで政府が一つの企業を助けるか、どうするのか、難しい判断になります。
でかい企業は儲けてるのに、そこが経営難になったら助けるなんて金持ち優遇じゃないか!って言われちゃいますからね。
もしまじで倒産というようなことになれば、少なからず世界経済にも影響はでると思われます。とはいえ、もうすでに織り込んでいるような感もありますけどね。
急成長を遂げる中国経済、バブルがはじけるきっかけとなってしまうのか、もしくはこの危機を乗り越えさらなる経済発展を遂げるか、中国政府の決断に世界中が注目しています。