成人式当日に夜逃げ?計画倒産とはなんだ


今日は成人式ということで、新成人のみなさん、おめでとうございます。そのような中、とある振り袖業者が当日になって行方不明に、計画倒産なのではないかと大きな話題になっていました。多くの新成人の方が朝から大変な目にあっておられたようで、一生に一度しかない成人式が残念な思い出になってしまわれたこと、悲しく思います。

昨年のてるみくらぶを思い出す

同じような出来事は去年もありましたね。3月に旅行会社てるみくらぶが倒産になりました。3月というのは卒業旅行、GW、お盆と多くの旅行イベントが目白押しになる時期でもあります。てるみくらぶの場合は倒産する直前に現金一括キャンペーンという触れ込みで、一括払いで入金を促すキャンペーンを行っていました。その数日後に倒産になったわけですが、現金を多く集めて倒産するということで計画倒産も疑われていました。

さらに倒産した間に旅行中の3000人は、自力で帰国しなければならなくなったり、宿泊先のホテルが抑えられていなかったりと、これもまた大きな問題となりました。

今回の成人式の件も、当日になって急な夜逃げ?ということで、同じように意図的にお金を集めて倒産させたのではないかという疑惑が持たれています。

クレジットカードで支払った人も、これがクレジットカード補償に当てはまる盗難などとは違うので、強制的に出金されてしまったようですね。

計画倒産の仕組み

会社は倒産したら、持っている資産を少しでも返済にあてなければなりません。借金を債権と言葉を変えると、会社には優先債権と一般債権の2つの債権があるのです。優先債権というのは取引先だったり社員の給料だったりがそれになります。それとは別に売掛金や担保のない状態での借金を一般債権といい、返済の後回しにされ、場合によっては踏み倒されることになります。

一番怖いのは、お金を貸す側もグルの場合です。例えばA社の経営が傾き、やばくなってくるとします。仲間のB社から大量の借金をします。そしてA社はお客さんからお金を集め、倒産します。B社は優先債権者ですので、そのお客さんから集めたお金がB社に流れます。お客さんにはお金は戻りません。A社の社長は、破産後にこっそりB社に入社でもするか、B社自体が社長の親族の会社にしてしまえば、お金は自分のものになってしまうようなものなのです。

ちょっと細かいところ違ってるかもしれないけど、流れとしてはこんな感じかと思います。

また、計画倒産は詐欺ですが、詐欺として全てが立件されているわけではありません。今回の成人式の件も、計画倒産による詐欺の疑いがあったとしても、詐欺事件として扱われるかどうかはわからないところが、また被害者がやきもきするところです。もっとも、万が一詐欺事件として扱われたところで、お金が戻るかどうかはまた別の話ですからね。

今回の着付け問題、続報が気になる

今回の着付け業者に関しては、預けていた着物もなくなってしまったとケースもあるようなので、それは盗難にあたる可能性もありますね。今後さらなる事件が起きないためにも、徹底追求をお願いしたいです。