今回の北京オリンピックでは、ロシアは国としての出場は出来ず、ロシアオリンピック委員会という形での出場となりました。
そのため、表彰式ではロシアの国旗は掲げることはできず、国歌も流せません。
そこで、ロシアが金メダルを取った場合は、チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番が流れることとなりました。
ロシア出身のチャイコフスキーということで、ロシア国歌の代わりとしてふさわしいとされたのでしょう。
これは東京オリンピックでも同じようにされていました。
チャイコフスキーが好きな自分としては、これはこれでけっこう熱いものもありましたが。
もし日本だったらどうなるのか
同じようなことが日本であるとは思えませんが、もし日本の国歌がなんらかの事情で流せないような場合になってしまったとき、代わりに何を流すことになるのでしょうか。
今回のチャイコフスキーの例で考えると、世界的に有名な日本出身の作曲者って誰だろう、という話になります。
パッと浮かんだのは、滝廉太郎です。
明治以降の日本での西洋音楽研究、作曲で大きな功績のある人物です。
その中でも有名な曲ですと、例えば荒城の月ですね。
名曲であることには間違いありませんが、歌詞で考えるとなかなか難しいですよね。本当は歌詞がない方が扱いやすいかもしれませんが。
古くからある日本の童謡という意味では、「さくらさくら」なんかも。
ちょっと季節感が限定されてしまうところもありますが。
ちなみにこの「さくらさくら」ですが、実際に作曲されたのは幕末ということで、そこまで昔からある曲でもなかったという話もあります。
そういう意味では、日本で大昔からある曲っていうのは少なそうですね。
「君が代」の存在
実は国歌「君が代」は、正式に国歌になったのは比較的最近の話です。
戦前は歌われていたものの、国歌という存在そのものがありませんでした。
ただし重要な場面では「君が代」が歌われるようになり、事実上の国歌となっていったわけです。
少し調べてみると、戦前ではこちらの「海行かば」も順国歌として位置づけられていました。
そこでいろいろなアイデアもでていたようですが、結局は1950年代には「君が代」がなんだかんだで使われるようになっていきます。
事実上の国歌として長らく存在していた「君が代」ですが、法的に定められたのは意外にも最近のことです。
1999年に国旗及び国歌に関する法律がスタートし、そこで国旗、国歌についてきちんとこれだということで定められるようになりました。
日本を代表する曲ってなんだろう
ロシアだとなんとなく自分の中でもチャイコフスキーの楽曲というのは、しっくりきているところがあります。
ロシア国民はどういう評価をしているのかも気になりますが。
しかし、日本でいざ「君が代」の代わりはこれにしよう、という話になれば、もめることになりそうですね。
まあガチで国歌を変えるみたいな話になったらゼロから作曲する方がよさそうですけど、一時的に君が代じゃないものにするみたいな事情が出た場合、いったい何を流すのでしょうか。
世界中の人が知っている日本の作曲者って誰なんでしょうね。むしろドラクエとかのほうがって話になっちゃいそうですけども。
やっぱり「君が代」が一番しっくりきますね。