ウクライナ戦争に考える、仮想通貨のメリット・デメリット


ロシアとしては短期決戦に持ち込みたかったでしょうが、思いの外、長引いています。

もう数日粘ればロシアの資金が尽きるという話もありますが、そんなうまくはいかないでしょう。

ウクライナが仮想通貨で寄付を募る

国連は何も動けません。アメリカも最初は動きませんでしたが、ドイツとともに武器を送ることを発表しました。

とはいえ、軍を投入することは避けているようです。

ウクライナを擁護する声は世界中で大きくなっているものの、核をちらつかせ圧力をかけるロシアにそこまで大きな行動ができないのも事実です。

そんなウクライナが、とてもおもしろい試みをはじめました。

仮想通貨で寄付を募る、というものです。

Ukraine / Україна on Twitter: “Stand with the people of Ukraine. Now accepting cryptocurrency donations. Bitcoin, Ethereum and USDT.BTC – 357a3So9CbsNfBBgFYACGvxxS6tMaDoa1PETH and USDT (ERC-20) – 0x165CD37b4C644C2921454429E7F9358d18A45e14 / Twitter”

Stand with the people of Ukraine. Now accepting cryptocurrency donations. Bitcoin, Ethereum and USDT.BTC – 357a3So9CbsNfBBgFYACGvxxS6tMaDoa1PETH and USDT (ERC-20) – 0x165CD37b4C644C2921454429E7F9358d18A45e14

仮想通貨の仕組みを知らない人も多いかと思いますので、簡単に解説します。

仮想通貨には固有のアドレスがあります。メールアドレスのようなものです。

送金は送りたい相手のアドレスを書いてボタンを押せばいいだけ、と簡単な仕組みになっています。

政府が戦時中に世界中から仮想通貨で寄付を募る、というのはおそらく世界で初めてじゃないでしょうか。

仮想通貨はダイレクトで送金できます。銀行の手数料、寄付団体の手数料などは一切なく、寄付する方としても全額が確実にウクライナに渡ることを把握し送金できます。

これが一番のメリットです。

また、政府がどのように管理しているかわかりませんが、場合によってはロシアに占領されたとしても、その仮想通貨を守ることができるのではないかと思います。

通常の寄付で国庫に入った場合は、なんだかんだで取られてしまう可能性もあります。

このあたりは不透明ですが、そういうこともできるよねという可能性に賭けて、自分もわずかながらの寄付をさせていただきました。

余談ですが、ウクライナに寄付をすることで、戦争が長引いて人が死ぬ、という批判もあります。

それはもちろん承知の上で寄付をしています。ウクライナがそのお金で武器を買おうと、海外の傭兵を雇おうと、構いません。ウクライナが使いたいように使ってください。

それが「#IStandWithUkraine」ということだと思っています。

ロシアも仮想通貨に着手する可能性

ロシアはSWIFTから排除されることになり、国際間でお金のやり取りが困難になりました。

ロシアは資源は豊富とはいえ、さすがに長期間国際感のやり取りができないのは、ダメージを食らうことになるでしょう。

ですが、これは仮想通貨を使えば回避できてしまうんですよね。

そんな指摘は以前からあり、自分も過去にブログで同じようなことを書きました。

仮想通貨のすごいところは、どれだけ経済制裁を与えたとしても、お構いなしに利用できてしまうことです。

仮想通貨の良くも悪くもある面です。

しかしこういったクリプトの技術は、最終的にはお金の面だけではなく、ありとあらゆる国境を乗り越えるようになると思います。

国際間、という考え方自体が過去のものになっていく未来が、ぼんやりと見え始めてきました。