新しいビジネスを立ち上げるには、お金が必要です。
そのためのお金を集める方法は何種類かあります。
自分の貯金を切り崩す方法もあれば、借金をする方法も。
株式会社も、お金を集めるという意味ではとても画期的な仕組みとして存在しています。
近年、この数ある方法の一つとして有力な手法として、クラウドファンディングがあります。
クラウドファンディングとはなにか
クラウドファンディング、いわゆるクラファン。
言葉は聞いたことがある人も多いでしょうし、その意味もなんとなく分かる人も多いと思います。
かねてから資金調達としては有力な方法でしたが、コロナで一気に市民権を得た言葉の一つかもしれません。
クラウドファンディングのクラウドは、群衆のクラウドです。
スペルが違う雲のクラウドとごっちゃになりそうですが、あくまでcrowdのほうです。
文字通り、資金を一般から調達することを言います。
株式会社も同じように一般から調達するので、その部分においては同じですね。
しかし株式は経営権を購入者に与えますよね。
同じようにクラウドファンディングというのもその言葉自体は幅が広く、出資者が見返りをまったく求めない寄付のような形から、分配金を受け取るタイプ、株式と同じようなものまで存在します。
ですが、現在は一般的にはサービスや物品を受け取る購入型のクラウドファンディングのイメージが強くなりました。
クラウドファンディングへの誤解
先述の通り、コロナ禍では経営に困る事業者が溢れ、クラウドファンディングが多く行われました。
以前より資金力に乏しい人、団体がクラウドファンディングをやる事例が多くあり、資金に困っている人だけが利用することができるもの、というイメージが定着しています。
また、資金集めをすることにあまりいい印象がない日本人にとっては、その傾向は顕著です。
クラウドファンディングをやる=お金に困っている、という構図が出来上がっています。
その最たる事例がカジサックさんの件です。
カジサック”炎上”受け「600万円クラファン」中止を発表「本当にごめんなさい 必ず返金します」(スポニチアネックス) – Yahoo!ニュース
もちろん細部を言えばいろいろあるのでしょうが、クラウドファンディングに対するイメージとの乖離も一因となった炎上だったなと感じました。
しかしこうなると、ますますクラウドファンディングはやりにくいものになってしまいますね。
本来は一つの計画や展望を掲げ、それに対して出資してくれる人を募るというのがクラウドファンディングのはず。
お金に困っているからお客さんに助けを乞うのは、一つの形であって、クラウドファンディングの本質そのものではないと認識しています。
とはいえ、やり方というのはとても重要です。
西野さんはこれを「納得感」という絶妙な言葉でお話されていましたが、たしかにそうかもしれませんね。
いろいろと考えさせられる今回の一件だったなと思いました。