今年になってから日本に大きな影響を与えている円安。
日米の金利差が開けば開くほど円安になるのは当然のこと。
先日もアメリカが大幅利上げを行ったことで、一気に145円を突破していきました。
このタイミングで、日本が正式に為替介入を行いました。
24年ぶりの為替介入
98年以来の為替介入を行ったことで、数円分一気に円高になりました。
これがどこまで効果があるかどうかは難しく、ゆっくりと元に戻っていく可能性が高いと思われます。
そうならないように、政府としてはこれからも継続して続けていくというパフォーマンスは必要です。
ここはもう駆け引きの問題でもあり、やるよやるといって結局やらない「口先介入」なんて言葉も。
ただどうやっても金利差は開いている以上、自然の摂理で円安に向かっていく流れは変わりません。
今回の介入によって、日本がこれからまたやるかもしれないという思いを市場に意識させたのは、円安のスピードを抑えることに繋がる可能性はあると思います。
こうなってくると、為替差益を狙う人たちは動きにくくなっていきます。
一時しのぎであることには変わりないですが、一時でもしのぐにはいいタイミングだったと思います。
本来であればこういった為替を政府がコントロールすることは、好ましいことではありません。
アメリカはそういうのを嫌い、トランプ大統領時代は日本を名指しで批判されたこともあります。
今回は岸田総理が訪米しているタイミングでの為替介入でした。
もしかしたら、現在の事情を踏まえ為替介入についてなにかやり取りがあり、アメリカの許諾を得たのかな、なんて考えてしまいますね。
為替介入とは何をすること?
ところで介入といわれても、いったい何をどうするのかと思う方も多いでしょう。
やることはシンプルで、大量のお金を動かすことです。
株でも大量のお金が動くと、それに影響されて上がったり下がったりします。
しかしこれは通貨、しかもドル円なんて世界的にも最強レベルの通貨をコントロールするのだから、相当なお金を動かしたのではないかと思います。
この場合は円安に向かっているわけで、多くの人がドルに換金したいと思っているわけです。
なのでその逆をいくということで、日本円に換金することが今回の為替介入です。
ちなみに数年前にドル円が100円を下回ったとき、日本政府は公式には介入を行っていません。
でも本当にそうなのかな。今思えば動きも不自然でしたし、もしこっそりやっていたのだとしたら…。
あの時に日本政府が大量にドルに換えて、今回大量に円に換えていたとしたら、すさまじい利益がでているわけです。
今回の為替介入も、将来的には周り回って利益がでちゃったりも?
日本にとってはまだまだ正念場が続きます。