働き方はその時代によって考え方が変わるもの。
いわゆるジョブ型雇用という考え方が徐々に日本でも広まってきており、いわゆる時給的概念がなくなる動きは出てきています。
ジョブ型雇用のメリット、デメリット
なんであいつより自分の方がたくさん働いていて成果をあげているのに、自分の方が給料が低いのか。
正社員とアルバイトの違いであったり、年功序列であったり、これまでの雇用体系ではどうしてもそういった不公平な側面が現れます。
男女差もそうですね。
ジョブ型雇用のメリットは、やった分だけが自分の成果になり、自分の給料になる、というわけで、そういった不公平感を減らす期待もあります。
また、日本では昨日まで営業をやっていたのに明日から人事異動でまったく別の部署に、ということもあります。
これまで培っていたスキルはいったい…ということで、またゼロから覚えなおしになります。
効率だけで考えるとこれはあまりよくなく、明確にその分野のプロフェッショナルを育てることもできます。
しかしこれは裏返せばそのままデメリットになります。
同じ仕事をやれば同じ給料ということは、例えばその仕事をこなすのに2時間で終わる人は、極端な話2時間で退社できます。
同じ仕事に20時間かかる人は、毎日始発帰りです。
労働基準法の概念が適応されにくくなります。
考えようによってはホワイト、考えようによってはブラックです。
その分野でのプロフェッショナルを育てるというのも、考えようによってはそれしかできないことになってしまいます。
異動が多いというのも、別分野での仲間と出会い新たな見識を生むという意味ではプラスです。
また、職場そのものの流動性が高まり、転職がしやすくなります。
うまくそれにハマった人は給料も上がりますが、ハマらなかった人は下がることになります。
弱肉強食の世界が、全体としてプラスなのかどうかは議論の余地もあるでしょう。
2043年にサラリーマンが消滅
20年後にサラリーマンが消滅するという記事がありました。
今の日本は経済的に成功を収めたあの頃とは少し違います。
ジョブ型雇用への移行は、もしかしたら国力をあげる上ではいいかもしれません。
強いリーダーが出やすくなり、強い企業が生まれやすくなるでしょう。
しかしそれであるがゆえの社会問題が生まれるのは間違いありません。
自分自身はこういったジョブ型雇用の考え方は賛成なのですが、それに伴う逆の政策もセットだと思います。
社会保障の拡充、さらに踏み込めばベーシックインカムの実現です。
というより、そうせざるを得なくなると思うんですよね。
20年後、どうでしょうね。もう少し先かな。