子どもがいる家庭に毎月5000円という、なかなか例がない大規模な子育て支援を発表した東京都。
これについてはバラマキだ、子供がいる家庭だけが苦しいわけじゃないという否定的な意見がありながらも、なかなかここまで踏み込んだ具体的な政策を実行できた例もなく、個人的にはとても評価しています。
少子化は晩婚が原因か
先日、麻生さんが少子化の原因は晩婚が進んでいるという発言をしたことが話題になっています。
たしかに日本では晩婚化が顕著に進んでいます。
しかし問題はその理由で、結婚してまっとうな暮らしができるほどの経済的余裕がない、という若者が多いとも考えられます。
こちらは少し古い記事のまとめですが、コロナが若者の貧困化に拍車をかける可能性も高いでしょう。
貧富の差が拡大するのは間違いなく、もしかしたら一部のスーパー金持ちが引っ張っていき、平均年収や株価は上がっていくかもしれません。
しかしそれは根本的な解決にもならず、違うベクトルでの解決策が必要です。
今こそベーシックインカムの再考を
自分はベーシックインカム推進派です。
ベーシックインカムというのは、生活するための最低限のお金を問答無用で全国民に配布することです。
社会保障は引き続き必要ですが、生活保護は廃止にしていいです。
というより、国民全員が生活保護を貰うイメージです。
それじゃあ仕事をしなくていいのか。
そうです、したい人はして、したくない人はしなくてもいいです。
それって社会主義ではないのか。
ある種、その側面があるかもしれません。
そもそも必ずしも資本主義が社会主義に勝っているわけでもないです。
ただ社会主義に関しては、20世紀の人間には早すぎたのでしょう。
日本はアメリカに比べて社会保障が厚く、日本の社会を成功した社会主義、というような考え方もあるようです。
ある意味では、資本主義社会の中でベーシックインカムが導入された社会が、この二つのイデオロギーの目指す完成形なんじゃないかとも思っています。道が違っただけで。
税金でカバーするしかない
しかしこのベーシックインカム、どう考えてもおかしいと感じる人も多いはず。
金持ちに金を配っても意味がない。
実はその通りなんですよね。
ベーシックインカムは、基本的に配った金額は全て収入扱いにし、所得税として回収する必要があります。
つまり、スーパー金持ちに月10万円を渡したとすると、その金額がまるっと、いやそれ以上の金額が税金となって回収されるわけです。
働いている人は、収入に応じて回収されます。
働いていない人は収入がないので、回収される額はありません。
こういう形で、貧困層にお金を渡す仕組みです。
さらには子供は働いていないので、子供の分は回収されません。
つまり、子育て支援にもなるということです。
ベーシックインカムを導入すると働かなくなるのではないか、という考え方もあります。
社会主義の国はこれで生産性が下がっていきました。
しかし、資本主義で実現したらどうでしょうね。
北欧では社会実験をしていますが、日本でも実証実験という形で導入する市町村があったら面白いのにな。